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科研費 過去の採択状況 平成27(2015)年度

採択課題一覧

大学

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研究種目等研究課題名研究代表者所属職名研究期間
(年度)
実施状況報告書・実績報告書研究成果報告書
基盤研究(A)人が生育する限界的環境に於ける発育発達(生活技術の発達を含む)と成熟の総合的研究

人が生育する限界的環境に於ける発育発達(生活技術の発達を含む)と成熟の総合的研究

発育発達過程に関する研究は19世紀後半からヨーロッパ、アメリカ、日本を含む東アジアなどの四季のある産業が発達した先進的な国々で行われてきた。よって子供の発育発達に関する知識はこれら以外の地域では蓄積されてこなかった。本研究によってこれまで未知であった東南アジア諸民族の発育発達に関するデータを収集・蓄積し、またこれまでに定説として信じられてきた重要な学説の弱点、誤謬を修正することが出来た。例示すると思春期の身長スパートの普遍的一律性の修正、狩猟採集民の思春期長期化の確認などである。2次的には各地域・民族のデータによって発育発達評価基準値が得られ、不適切な発育発達診断が是正される基礎を提供した。

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大澤 清二人間生活文化研究所所長H27-H30
基盤研究(B)戦時上海におけるメディア(新聞・雑誌)の総合的研究

戦時上海におけるメディア(新聞・雑誌)の総合的研究

  1. 関連史料の調査・収集・・・合同調査4回(杭州、上海、南京、北京、長春、ハルピン、満洲里、大連)、各自の史料調査を実施。
  2. 研究会・ワークショップの開催・・・6回の研究会開催、4回のワークショップ開催・参加。
  3. 国際シンポジウムの開催・・・2015年10月3~4日に奈良大学で、関西の中日文化協会と共催で「戦時上海におけるメディアーー文化的ポリティクスの視座からーー」を公開開催。
  4. 論文集と雑誌『アジア遊学』の刊行計画・・・研究成果を論文集(研文出版、2016年7月)、『アジア遊学』特集号(勉誠出版、2016年12月)として刊行予定。5.ホームページの構築・運営・・・調査・収集した史料の公開。
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石川 照子比較文化学部教授H25-H27
海外日本人社会における移民主体の変容とコミュニティの再形成に関する経験的研究

海外日本人社会における移民主体の変容とコミュニティの再形成に関する経験的研究

インドネシアの海外日本人社会にみるかぎり、移民主体は長い間戦前からのコロニアル体制下の(国の施策によって移動した)「国策移民」→ポスト・コロニアル下の(企業の都合で移動した)「企業移民」が中心であった。またコミュニティも日本国内のコミュニティを持ち込んだもの、あるいはそれと相同的なものが支配的であった。
しかし2000年をまたいで、移民主体がそれまでの「企業移民」から(自らの意志で移動した)「ライフスタイル移民」へとシフトするようになっている。日本人社会も日本人会中心のものから日本人会もその一つである(one of them)多中心的なものに変化している。

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吉原 直樹社会情報学部教授H25-H28
消臭抗菌抗アレルギー繊維の機能性評価と介護医療分野への応用

消臭抗菌抗アレルギー繊維の機能性評価と介護医療分野への応用

近年、衣服着用時にかゆみやあかみなどのアレルギー症状を訴える人が増えてきた。皮膚科医はアレルギー性皮膚炎患者に対して化学繊維ではなく綿の着用を推奨する。本研究は、接触する着衣と皮膚との関係に着目して、アレルギー症状を発症する原因を布帛の力学的特性、皮膚のpH、常在菌、汗を可能な外部皮膚刺激因子として相関を調べた。さらに、これらの外部刺激因子の軽減を目的として、消臭抗菌抗アレルギーポリエステルを調製し、汗臭に対する消臭効果、黄色ブドウ球菌に対する抗菌性およびアレルギー性皮膚炎患者の皮膚に与える影響などを調べた。これらの結果をまとめ、アレルギー性皮膚炎患者の着衣に必要な布帛の機能について検討した。

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水谷 千代美家政学部准教授H26-H29
東南アジア伝統衣服製作技術体系の解明と伝承教育最適化のためのプログラム開発

東南アジア伝統衣服製作技術体系の解明と伝承教育最適化のためのプログラム開発

東南アジアの無文字社会に伝承される身体を用いた衣服製作技術は急激な社会の変貌により現在消失の危機に瀕している。そこで本研究では①「地(じばた)による衣服製作技術」が現存する諸民族を対象としたフィールド調査によってそれらの技術を映像と文字に置き換え、後世に伝えるべく保存した。②同時にこの技術の伝承過程を技術要素に分解し、項目反応理論によって難易度を計量し、③この難易度に従って最適化した習得過程を見出し併せて習得最適年齢を求め、これによる伝承方法とそのプログラムを開発した。

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下田 敦子人間生活文化研究所助手H26-H29
日系国際児のバイリテラシー形成過程の質的探究とその展開

日系国際児のバイリテラシー形成過程の質的探究とその展開

本研究の学術的意義は、次の2点にある。第1点は、児童期に複数の言語で読み書きを習得する国際児のバイリテラシーの発達は、定期的かつ協働的な家族内実践に支えられていることを独日国際児の事例を通して具体的に開示したことである。第2点は、日本語を複数言語の1つとして習得する児童の作文力の発達過程は、日本語母語児とは違う道筋を辿ることをドイツ語を優勢言語とする児童の例に基づいて具体的に示したことである。これらの知見は、これまでほとんど未解明であった日系国際児の継承日本語リテラシーの伸び方に関する基礎資料となり、日本語補習校における作文指導の改善という実践的課題にも貢献し得るものである。

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柴山 真琴家政学部教授H26-H30
基盤研究(C)穀類の摂取による抗炎症作用の臓器間クロストークの研究と有効成分の探索

穀類の摂取による抗炎症作用の臓器間クロストークの研究と有効成分の探索

β-グルカンを含有する大麦の摂取が腸内細菌叢を介して、脂肪組織のみならず肝臓、皮膚組織の炎症を抑制する作用を有するか検討した。さらに、大麦以外の穀類の中から、玄米、黒米、ライ麦、オート麦などの成分分析を行い、大麦と比較し、有効な穀類の選抜を行った。高脂肪食摂食において、腸内細菌叢の変動、短鎖脂肪酸の産生量の変化、大腸内の炎症、各種臓器の炎症性変化、がクロストークを介して連鎖的に起こり、結果としてメタボリックシンドローム関連指標の悪化を招くことが示された。さらに、高β-グルカン大麦の摂取はこれら指標を腸内細菌叢の改善を介して抑制することが示された。

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青江 誠一郎家政学部教授H24-H27
日本語の自動詞構文と意味に関する研究

日本語の自動詞構文と意味に関する研究

「構文」という言わば文の鋳型に関する知識を私たちは身につけており、その知識を駆使して、実際の文の意味理解や文の生成は行われているものと考えられる。本研究は、自動詞構文のうち変化自動詞を述語とする特定の構文を考察の対象とし、その構文の典型的な特徴を何らかの点で逸脱している文の意味解釈に関する調査を行った。その結果、母語話者は、文脈上の特徴を捉えて推論を加え、その構文に属するものと見立てることが可能であり、調整的に意味解釈するものであることを明らかにした。

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福島(天野) みどり文学部教授H25-H27
現代日本と沖縄をめぐる社会意識の動態に関する探索的研究

現代日本と沖縄をめぐる社会意識の動態に関する探索的研究

言説分析や定性的調査により、近年の沖縄の基地問題が自己責任論で語られる傾向が見られる一方で、ポジショナリティを基盤とした日本人の政治責任として議論されることが顕著になったこと、その具体的な運動化として「基地引き取り運動」がうまれたこと、日沖の若者への定量的調査により沖縄において日本社会への高い親密性と、基地問題での大きな意識差、基地集中を差別と捉える視点の存在、また日本に居住する沖縄系住民への聞き取りから、アイデンティティとポジショナリティの葛藤から、様々な相互作用が積み重ねられてきた経緯、等が明らかになった。これらより、ポストコロニアルな文脈で日本と沖縄の関係を捉え直す契機が提供可能である。

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池田 緑社会情報学部准教授H25-H27
広域合併農協内に「小さな農協」を創るための条件分析-支店拠点化を軸に-

広域合併農協内に「小さな農協」を創るための条件分析-支店拠点化を軸に-

本研究は、地域農業の持続性を確保するために広域的なエリアにおける小さな協同を創造するための条件分析を目粋としたものである。そのために日本農業を平場水田農業、東日本大震災被災地農業、条件不利地域農業、都市農業に分け、ケーススタディを重ねた。その結果、持続システムとして浮かび上がった持続システムは、平場水田農業と被災地農業に対しては集落営農、条件不利地域農業に対してはマーケティング、都市農業に対しては都市計画である。

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田代 洋一社会情報学部教授H25-H27
共通教科「情報」における情報的な見方・考え方を育成するカリキュラム開発

共通教科「情報」における情報的な見方・考え方を育成するカリキュラム開発

本研究の目的は、情報科を学ぶことによって形成されるべき資質・能力は何かを明らかにすることである。情報科の目標を「情報を軸としてさまざまな事象を捉えようとする見方や考え方の育成」と捉え、情報科は「情報的な見方・考え方の育成」を目指すべきと論じた。「情報的な見方・考え方」を導く道筋を明らかにし、そこから導かれる枠組み及び中心概念を提案した。情報的な見方・考え方を「①情報を軸として事象を捉えるために,また,②情報を介して人工物(制度・方策等を含む)を案出して新たな価値を生むために,情報に関わる知識や技能などを駆り出す原動力」と定義した。中心概念は、認識科学と設計科学の考え方を基礎として構成される。

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本郷 健社会情報学部教授H25-H27
資産運用型「賃貸併用住宅」の市街地更新およびコミュ二ティへの影響と効果の分析

資産運用型「賃貸併用住宅」の市街地更新およびコミュ二ティへの影響と効果の分析

戸建住宅中心の住宅系市街地では、住宅の増改築、建替え等が居住者のライフステージの変化に伴って行われ、相続税対策や資産運用目的での建築行為が市街地の変容に大きな影響を与えている。本研究は、資産運用目的の賃貸住宅を併設した住宅(賃貸併用住宅)を対象として、①建築動向や建築実態を把握し、②20 年前に建築された賃貸併用住宅の追跡調査をもとにオーナー家族の住生活の変化等を把握した。さらに、③住宅系市街地への影響およびこれら住宅の活用方策(地域での居場所としてのコミュ二ティ形成上の意義)を検討し、資産運用型の住宅建築の制御と住生活ニーズ面および市街地環境面を考慮した活用のあり方を示した。

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松本 暢子社会情報学部教授H25-H27
栄養士養成施設卒業生、在校生の健康リスクとBMI、体脂肪率に関する横断・縦断研究

栄養士養成施設卒業生、在校生の健康リスクとBMI、体脂肪率に関する横断・縦断研究

1975年から1984年に栄養士養成施設を卒業した対象者の青年期の体格や栄養素摂取状況と壮年期の体格、栄養摂取状況、食習慣、健康関連QOLとの関連性について縦断研究の手法を使って検討をおこなった。また、青年期に習得した栄養学の知識、卒業後の専門就業経験が中高年期の体格、栄養摂取状況、食習慣、健康関連QOLに与える影響についても検討をおこなった。一方、2012年から2016年に栄養士養成施設に在籍した対象者のBMI、体脂肪率から、やせや隠れ肥満の者を同定し、基礎代謝量、血圧、骨量、ヘモグロビン推定値、食品・栄養摂取状況、生活習慣・食習慣との関連性について横断研究の手法を使って検討をおこなった。

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小林 実夏家政学部准教授H25-H28
近世近代の枠を越えた十九世紀絵入小説史を記述するための書誌学的研究

近世近代の枠を越えた十九世紀絵入小説史を記述するための書誌学的研究

従来は必ずしも明らかでは無かった幕末から明治初期にかけての草双紙を中心とする絵入小説の様相に関して、その全体像を概観できる程度までは資料を整備できた。今後の叩き台として明治期草双紙の書目を公開する予定である。一方、十九世紀前半に出板された「読本」に関しては、フランスのギメ東洋美術館で読本の口絵挿絵だけを蒐めて合冊した大量の資料を見出すことが出来、十九世紀末に貸本屋での役割を終えた絵入読本の末路の一端を明らかに出来た。欧羅巴で沸き起こったジャポニズムの隆興に乗じて、絵入読本の絵だけが輸出されたものであると思われる。つまり日本十九世紀小説は絵入であったが故に国外で享受されるに至ったのである。

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高木 元文学部教授H25-H28
中高年女性の健康力と若年期の食生活・生活習慣に関する縦断研究

中高年女性の健康力と若年期の食生活・生活習慣に関する縦断研究

本研究の対象者は49 - 63歳女性、調査は、更年期症状、健康状態、既往歴、食への意識および習慣に関する自記式調査票と食物摂取頻度調査にて実施した。さらに対象者が大学在籍時に記入した3日間の食事記録調査票も合わせて解析を行った。その結果、更年期症状と関連のあった大学在籍時の栄養素等摂取量は、動物性たんぱく質、脂質、食塩、多価不飽和脂肪酸、食物繊維であった。脂質は総脂肪だけでなく、動物性脂質、植物性脂質も更年期症状のうち、くよくよする、疲れやすい、動悸、胸のしめつけ、関節痛、手足のしびれと正の相関があった。

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上杉 宰世家政学部准教授H25-H29
地方青年結社における「文」の実践に関する社会史研究

地方青年結社における「文」の実践に関する社会史研究

本研究は、1900年前後の地方青年の文学を、多様な社会的実践として理解することを目的とする。概要は①地方青年の文章の内容の分析、②文章による青年同士のコミュニケーションの分析、③地方青年の文学を出版した出版社の分析である。
本研究の成果として、①福島県の文章回覧誌を翻刻した。②文語体書簡文が生成する青年たちのホモソーシャルな関係を明らかにした論文を発表した。

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木戸 雄一文学部准教授H26-H28
集団的尊敬による集団間紛争解決過程の解明

集団的尊敬による集団間紛争解決過程の解明

集団間の紛争を解決するためには、対立集団に対するイメージを改善し、成員の建設的態度を形成していく必要がある。本申請課題では対立集団のイメージおよび集団間紛争解決に対する尊敬の効果を検討した。外集団に対する尊敬は外集団の人間性知覚(温かさと有能さ)と集合的感情(集合的罪悪感など)を介して、人々の紛争解決的態度(謝罪と補償)を強めていた。また内集団が対立集団から尊敬されているというメタ尊敬も、基本的には同様の心理過程を経て紛争解決的態度を強めていたが、その過程においては外集団に対する親密さという集団間感情と外集団に対する象徴的脅威が大きな影響力を持つことが明らかになった。

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熊谷 智博文学部准教授H26-H28
属性付きグラフのレスポンシブ可視化の研究

属性付きグラフのレスポンシブ可視化の研究

オープンソース開発コミュニティやソーシャルメディアなどでは、大規模なネットワーク構造のデータがよく出現し蓄積される。 本研究では、ユーザがこのようなネットワークデータの構造特性を容易に発見できるようにする新しい可視化手法を提案する。また、このようなネットワークの成長の過程を3Dアニメーションで簡単かつ直観的に表現する可視化ツールを開発した。そのツールはthree.jsおよびNeo4jグラフデータベースを使用して実装され、Webブラウザ上で簡単に操作可能である。

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藤村 考社会情報学部教授H26-H28
「表現の自由」とヘイト・スピーチ法規制をめぐる社会学的研究

「表現の自由」とヘイト・スピーチ法規制をめぐる社会学的研究

初めてヘイトスピーチを聞いた時「反感を感じた」71.9%、「驚いた」61.1%、「恐怖を感じた」49.7%の一方、「共感した」8.3%。「街頭で一緒にヘイトスピーチを唱えたい」1.7%、逆に「街に出てカウンター行動に参加したい」は10.4%。ヘイトスピーチを繰り返し聞くうち「違和感が増加した」52.8%、逆に「違和感が減少した」10.4%。ヘイトスピーチを「表現の自由」と見なすのは23.4%、「法で規制すべき」は47.6%。法規制すべきなのは、「人権を侵害する言動」76.3%、「特定の社会的弱者への憎悪表現」10.9%、「表現の自由を侵害する言動」38.2%、「思想信条の自由を侵害する言動」37%、「特定の政治家への憎悪表現」10.9%。外国人が増える結果として「日本の文化が豊かになる」70.7%、「社会の活性化」70.4%、「経済の活性化」59.2%、「日本人の働き口が奪われる」34%、「日本の文化がそこなわれる」22.5%。グローバル化で競争は激化、労働条件は悪化し、貧富の格差も拡大、将来への不安や閉塞感が増す中、少子高齢化で日本経済の停滞が懸念されるため、外国人に肯定的期待を寄せる者は少なくないが、外国人が対等・優位になり自分の既得権益が脅かされたり、追い抜かれる場合に排他的な傾向が強まる。「全体主義、排外主義ではなく、一人一人が大切にされ、お互いの個性、豊かさを尊重する、豊かさを分け合い、共に生きる社会を望んでいます。ヘイトスピーチをする人々は社会の中で自分が大切にされているという実感がないのではないでしょうか」(日本籍女性・自由記述より)
ヘイトスピーチのターゲットとされた人々のアイデンティティにダメージを与える、特に子どもの成長に悪影響が大きいと考えられている。コミュニティの中で生きる場合より、孤立無縁でカミングアウトせずに生きる方がダメージが深いと思われる。

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鄭 暎惠人間関係学部教授H26-H28
初心者および中級者への継続的スーパーヴィジョンの効果とプロセスに関する実証的研究

初心者および中級者への継続的スーパーヴィジョンの効果とプロセスに関する実証的研究

心理療法のトレーニングに欠かせないスーパーヴィジョンのプロセスの中で初心者・中級セラピストはどのような経験をしているのかを、インタビュー調査・質問紙調査および実際のスーパーヴィジョン場面の動画分析によって明らかにした。まず16名の初心者・中級者にインタビューを実施し、結果として「ヴァイザーや周囲の人が超自我のように感じる」「SVを活用できない」などの第一段階から「救われるSV」を体験できる第二段階へのプロセスが確認された。
また、さらに7名の初心者において「SVによる元気づけ」が体験されている一方で「ヴァイザーに振り回される」体験をしている初心者もいることが確かめられた。

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福島 哲夫人間関係学部教授H26-H28
第二次世界大戦期、米英両国の世界地理認識の比較研究―地図史研究の方法論を用いて―

第二次世界大戦期、米英両国の世界地理認識の比較研究―地図史研究の方法論を用いて―

2014年度夏季に米国立公文書館と米連邦議会図書館、2015年度夏季に英国立公文書館と英国図書館で資料調査を行った。収集した史料・文献に基づき、2015年5月17日に富山大学で開催された日本西洋史学会で学会報告を、また同年10月17日に福島大学で行われた政治経済学・経済史学会秋季学術大会でパネル報告を行った。2015年度の研究成果を「第二次世界大戦期、アメリカ軍の標的地図」として、また2016年度に「第二次世界大戦期、米英同盟による地図作成―『斜角遠近法標的地図(ギアリングスの地図)』を中心に―」として研究成果を発表した。

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高田 馨里比較文化学部准教授H26-H28
ユーザーにフレンドリーな高精度3次元ファッション・デザインシステムの開発

ユーザーにフレンドリーな高精度3次元ファッション・デザインシステムの開発

情報通信技術を利用したファッションオーダーシステムの開発において,着装シミュレータが“3次元”で一般消費者に使いやすく,かつ精度の高いシミュレーションを実現できるための要件を検討した.その結果,既存のソフトウェアについて開発メーカーとのカスタマイズの検討と改善を行い,3次元の基準点測定表示可能なシミュレーションソフトウェアを開発した.また,タイトスカートとフレアスカートの3次元測定値から,幾何学的なパラメータとして,点集中のガウス曲率,点集中の測地的曲率,点集中の平均曲率を計算して,加齢による体型変化や,使用するテキスタイルの力学物性との間に関係を見出すことができた.

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團野 哲也家政学部教授H27-H29
移行期における次世代自動車の開発と普及のための税制と規格,規制の理論・実証分析

移行期における次世代自動車の開発と普及のための税制と規格,規制の理論・実証分析

本研究の目的は、移行期における次世代自動車の開発と普及を図るための効果的な税制と規格、規制を解明することである。理論分析の結果、次世代自動車の市場規模が小さい場合、税制がイノベーションを効果的に促すことを明らかにした。また、電気自動車の普及のためには、車体価格に応じた補助金より充電池容量に応じた補助金の方が効果的であることを明らかにした。そして実証分析では、自動車税制が技術革新に強く影響を与えること、そして次世代自動車の普及には維持に関する税制上の優遇が効果的であることを明らかにした。

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荒川 潔社会情報学部准教授H27-H29
1960年代のG10とOECD/WP3

1960年代のG10とOECD/WP3

国際金融システムの不安定は現在も継続している。その背景には、現在の国際金融制度の国際金融市場との不適合や国際政策協調の機能不全がある。こうした金融不全への対応として、IMF、FSB、G20、OECD、バーゼル委員会などの役割が検討されているが、これを明らかにするためには、それらの組織の起点まで戻る必要がある。本研究は、1960年代のG10、OECD/WP3、主要国政府国際金融部門の一次資料を新たに発掘することを通して、主要国間の政策対立、とくに米と欧州諸国やBISとの政策対立の存在を検出することができた。また、国際金融機関内部での内的な金融理論の形成も検出しえた。

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伊藤 正直社会情報学部教授H27-H29
ガバナンスのリスク社会論・監査社会論的研究――資本主義と民主主義の現代的変容

ガバナンスのリスク社会論・監査社会論的研究――資本主義と民主主義の現代的変容

1980年代以降、現代社会の統治構造は、国家による垂直的な統治(ガバメント)から、国家・企業・NPO等、多様な主体による水平的な統治(ガバナンス)へと移行してきている。本研究では、このような統治構造の変化を「リスク社会論」や「監査社会論」に関連づけて分析した。研究をつうじて、「リスク管理」や「監査」の概念が当初の意味を超えて大幅に拡大解釈され、組織や社会の日常的・全般的な活動にわたって適用されるようになったこと、さらに、リスク管理や監査が組織や社会の統治原理を構成する基本的な要素になってきたことを明らかにした。

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正村 俊之社会情報学部教授H27-H29
近世中国におけるムスリムの問答体文献の研究

近世中国におけるムスリムの問答体文献の研究

本研究では中国ムスリム哲学者、王岱輿の弟子達がまとめた問答集『希真正答』の特徴を検討した。『希真正答』において、王岱輿はムスリム以外に道教徒、仏教徒、そして儒者達と問答を行っている。ムスリムとの問答ではイスラームの教義に関するもの以外に、身の回りにおける自然科学分野に関するものもあった。一方、相手が非ムスリムの場合は王岱輿に説得、納得させられる形になっている。まとめた弟子達によれば、ムスリムは問答によって人間的な成長をするという考え方がある。『希真正答』は文字ではなく問答によって真の知を追い求めようとした書であるといえる。

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佐藤 実比較文化学部准教授H27-H29
ラテン語詩と近世初期日本の交差

ラテン語詩と近世初期日本の交差

研究期間中に1)P.Palumbo (1573) Non Recedat Volumen Legis Huiusの背景および近世初期日本における受容について、2)ヴァティカン写本(MS. Reg. lat. 426)の最後部にあるラテン語寸詩および叙事詩断片計4点の内容および源泉について、3)B.Pereira (1640) Paciecidos Libriの背景や内容について、調査や発表を行った。特に2)の、近世初期日本人神学生によって筆写されたのではないかと推定される擬古典ラテン語詩4点が、1588年にリスボンで刊行された書籍から採られているとほぼ同定できたことが最大の成果である。

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渡邉 顕彦比較文化学部准教授H27-H29
日本語文学における検閲とジェンダー

日本語文学における検閲とジェンダー

大正・昭和期の新聞・雑誌メディアの言語と小説の言語を主な分析対象とし、ジェンダーをめぐる言説論理が検閲制度とのかかわりによってどのように形成されたのかを明らかにしようとするのが、本研究の目的である。戦前期の検閲は、制度としての伏字を基軸として実践されたが、本研究では検閲とジェンダーという主題に基づき、伏字とジェンダーの力学の関係性を検証した上で、伏字のもつ記号的効果を理論化し、検閲という観点から、日本語文学におけるジェンダー編成を明らかにすることを目指した。
本年度は、(1)明治期の言説編成をめぐる資料調査、(2)現代における明治・大正期の物語の表象という2点を念頭に、資料調査と考察を行った。大妻女子大学図書館、国立国会図書館、国文学研究資料館、都立図書館等で、1次資料を収集するとともに、調査を進めた。その過程で、不可視にされた戦時性暴力の構造について考察し、可視と不可視の境界線がどのように記述されるかという観点から、女性身体と暴力の構造、セクシュアリティをめぐる規範の生成、それにかかわる検閲的な禁止の問題について考察を進めた。また、ジェンダー論やセクシュアリティ研究、クィア理論に関する理論的文献について、研究会等での発表や討議を通じて、新たな理論的地平を獲得することにつとめた。そのなかで、プライベートな領域の策定と公への「現れ」を規制するセクシュアリティの制度について検証するとともに、ナショナリズムをめぐる情動の構成をジェンダー論的な観点から考察し、国内学会等で研究発表をおこなった。かつての検閲をめぐる感性がナショナリズムの情動とどのように切り結ぶのか検証し、その情動には不可視化されたかたちで性暴力の構造が伴われるというテーマ設定のもと、分析をおこない、考察の一部を論文にまとめた。

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内藤 千珠子文学部准教授H27-H31
金融市場の高頻度データ解析とリスク管理への応用

金融市場の高頻度データ解析とリスク管理への応用

金融データーにはネットワークデータ(企業間ネットワーク、株式保有関係、取引関係など)と時系列データ(企業業績、株価)の2種類のデータ構造がある。これらのタイプの違うデータ構造をもつデータを統合して解析する手法の開発を目指した。特に、ネットワークの各ノード上に時系列データが付随した複合的なデータに対して畳み込みニューラルネットワークを適用する方法を検討した。
具体的には、畳み込みニューラルネットワークなどの学習マシーンにデータを入力する前に、スペクトラルクラスタリングによって次元圧縮を行い学習時間を圧縮する方法を検討・応用した。この手法を用いる対象データとしては、ネットワークデータと、そのネットワークのノードに付随した時系列データである。金融データとしては株式市場における企業間ネットワークと株価・業績などの時系列データを想定している。
今回用いたスペクトラルクラスタリングは、ネットワークの隣接行列からラプラシアンを構成して、その固有値問題(主成分分析)を解いて、寄与の大きい固有値・固有ベクトルを求める。それを2次元グラフ上に表現して、そのグラフ上で時系列データを表現すると画像データと類似したデータ構造となる。そのうえで畳み込みニューラルネットワークを適用することによって、次元圧縮で高速に学習されるアルゴリズムとなる。今回、これを他分野のデータに応用したが、今後金融データ(企業業績、株価データ)に応用する予定である。

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落合 友四郎社会情報学部准教授H27-H31
挑戦的萌芽研究介護職員の就労意欲の向上にむけた介護現場の条件を探る―施設特性からの影響―

介護職員の就労意欲の向上にむけた介護現場の条件を探る―施設特性からの影響―

介護職員の就労意欲の向上にむけた介護現場の条件を探るために,特別養護老人ホームの介護職員に意識調査を実施した.その結果,「仕事のやりがい感」「就労継続意識」は,年齢を重ね,実践力を培うことによって有意に高まることが示唆された.介護職員の就労継続意識を維持・向上させるためには,単なる施設形態・構造による影響だけではなく,介護現場の組織・運営力が重要である.今後は,職場内サポートのあり方を具体的に検討していくことを課題とした.

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壬生 尚美人間関係学部准教授H25-H27
原子力防災訓練の検証と地域コミュニティの再審

原子力防災訓練の検証と地域コミュニティの再審

原発事故による影響をいまだに受けている福島県の相双地区において、県を中心とした原子力防災訓練は震災前とあまり変わらない「上から」の「動員型」の枠組みで進められていることが確認できた。しかしながら、市町村レベル(たとえば、いわき市)では、単なる「上から」の動員型だけではなく、コミュニティにねざした(community based)訓練計画の立案と実施もなされており、それらが市の防災計画に反映されているという点でガバナンス型を志向するものとなっている。

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吉原 直樹社会情報学部教授H26-H27
僧院における統制されたライフスタイルが少年僧の発育発達に及ぼす影響

僧院における統制されたライフスタイルが少年僧の発育発達に及ぼす影響

これまでに少・青年僧(サーマネーン)の日常生活の実態と身体発育と発達に関する調査が行われたことはなかった。この研究では世界でも初めて長期間にわたってタイの仏教僧院の協力の下に彼らの日常生活の実態と、身体発育(身体形質、栄養状態)と発達(運動機能や身体能力)について詳細なデータを収集した。ここではこれらの膨大な結果から形態発育と身体活動に関する集計結果を報告する。

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大澤 清二人間生活文化研究所所長H26-H27
寝たきり高齢者のQOL改善のための機能性繊維の応用に関する研究

寝たきり高齢者のQOL改善のための機能性繊維の応用に関する研究

我が国の寝たきり高齢者の人口が福祉先進国よりも圧倒的に多い。福祉先進国では、介護器具を用いて身体の残存機能を活かして高齢者の自助を支援する。本研究は、介護システムや介護器具について調査した。また、尿臭、排泄物臭のような身体起源の悪臭が問題視されていることから、本実験では、寝たきり高齢者の病室内環境を想定した実験室を作り、消臭性繊維を悪臭源近傍で消臭する方法を検討した。まず、室内空気の流れをシミュレーションした装置を作成し、消臭性繊維の消臭機構および消臭効果を調べた。次に、排気ダクト内や換気マットレス内に消臭性繊維を設置または寝具に応用し、消臭効率を測定して消臭性繊維の適正化を提案した。

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水谷 千代美家政学部准教授H27-H29
日中戦争の記憶と表象に関する総合的研究――1940-1960年代を中心に

日中戦争の記憶と表象に関する総合的研究――1940-1960年代を中心に

本研究では、日中戦争・アジア太平洋戦争の同時代に中国での戦争を描いた日本語のテクストを取り上げ、当時の書き手たちが現代進行形の戦争をどう表現したか、幅広く検討した。また、戦後の文学や映画において、中国の戦場における日本軍の加害の記憶がどう表現されたかについて、精しい調査と分析を行った。上記の研究の成果は、単著『プロパガンダの文学 日中戦争下の表現者たち』(共和国、2018年5月刊行)などの成果として公表した。今回の研究を通じて、20世紀の戦争をテーマとする国際的・学際的な共同研究への手応えを掴むとともに、文学研究の側から戦争とメディアの関係を問うことの意義を確認することができた。

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五味渕 典嗣文学部准教授H27-H29
作家の計量分類による日本近現代文学史の構築

作家の計量分類による日本近現代文学史の構築

本研究の目的は、日本の近現代作家の伝記的事実に関する情報等をもとに、その属性を計量的に分析・分類し、現在通行する文学史を検証することである。現段階では、文学史の検証を行うまでには至っていないが、この3年間で、日本の近現代において小説分野で活躍した84名の作家について1,847の属性項目を収録したデータベースを作成することができた。例えば、作家の活躍について数値で示した項目群などは、文学史の分析を行うに当たっては、これまでにない有用なデータである。

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高橋 寿美子人間生活文化研究所助手H27-H29
リアルオプション・アプローチを用いたプロスポーツチームの価値評価手法の開発

リアルオプション・アプローチを用いたプロスポーツチームの価値評価手法の開発

スポーツチームの価値評価は,一般の事業会社に比較するとはるかに難しい.それが困難性を有する最大の原因は,スポーツチームの価値が,移籍やフリーエージェントに関して選手あるいはチームが有する選択権,上位大会への進出の有無による年間試合数の変動,上位リーグへの昇格や下位リーグへの降格の可能性等に依存するからである.このような認識の下,本研究では,代表的な価値評価手法であるDCF法によっては評価が難しい上記の諸要素の価値を,オプション価格モデルを用いて算定する方法を開発した。

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寺石 雅英キャリア教育センター教授H27-H29
若手研究(B)ハワイ語ラジオ番組の相互行為分析

ハワイ語ラジオ番組の相互行為分析

本研究はアメリカ合衆国ハワイ州におけるラジオ番組カ・レオ・ハワイを分析対象としている。1970~80年代にホノルルで放送された400を越える番組の録音に基づき、番組の全体像を描き出すことを目指した。カ・レオ・ハワイは、ハワイ先住民の言語文化の記録を通じてコミュニティの形成と維持を行うメディア実践であった。

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古川 敏明文学部講師H25-H28
少年犯罪の社会問題化とその収束に関する社会学的研究

少年犯罪の社会問題化とその収束に関する社会学的研究

少年犯罪の社会問題化は、1997年の神戸・連続児童殺傷事件報道において、事件を個人にも社会にも問題を還元せずに「考え続けよう」とした新聞各社のジャーナリズムの良心が、逆に少年犯罪を過大に不可解な問題とさせてしまった「意図せざる結果」に端を発していると考えられた。また、社会問題化の収束は、ニュース・フレームそれ自体の変化というよりはそれが変わらなかったことによるニュース・バリューの低下および東日本大震災の発生に伴う社会面(ニュース時間)の占拠という、各個の事件に外在した原因によるものではないかと考えられた。

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牧野 智和人間関係学部講師H26-H28
「語り」の蓄積からコミュニティの物語を出力する地域デジタルアーカイブの構築と運用

「語り」の蓄積からコミュニティの物語を出力する地域デジタルアーカイブの構築と運用

本研究は、地域コミュニティでの「語り」に着目したアーカイブを構築することにより、地域における情報技術の新しいモデルを研究するものであった。具体的には、地域住民が多数出演した宮城県亘理郡山元町「りんごラジオ」の放送記録をデジタル化し、これを中心としたアーカイブシステムを構築、復興記録の地域における活用について調査した。それらの結果から、東日本大震災後に運営が長期化した臨時災害放送局のメディアとしての位置づけなどについて考察した。

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松本 早野香社会情報学部講師H27-H29
民族誌的アプローチにもとづく難民の定住プロセスの国際比較研究

民族誌的アプローチにもとづく難民の定住プロセスの国際比較研究

本研究では、タイのミャンマー(ビルマ)難民キャンプからフィンランドとオーストラリアに再定住した難民(カレンニー難民)の定住プロセスを民族誌的に明らかにする。移住第一世代の定住状況を明らかにするため、就労状況、難民のネットワーク、自助活動、民族的アイデンティティのあり方、難民経験の活用といった点に着目した。日本とアメリカが受け入れた難民の状況とも比較し、2005年以降に世界各地に再定住していった難民の定住状況が明らかになった。

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久保 忠行比較文化学部講師H27-H29
台湾ニューシネマとそれ以降の台湾映画における「日本時代」表象研究

台湾ニューシネマとそれ以降の台湾映画における「日本時代」表象研究

本研究では、現代台湾映画における「日本時代(日本統治時代)」の表象について分析した。その結果、『海角七号』が公開された2008年をメルクマールとして、それ以降の現代台湾エンターテイメント映画に描かれる「日本時代」は、日本植民地統治への批判や評価というよりも、中国との緊張関係に直面している21世紀の台湾において、台湾の歴史物語の一部の創造および再記憶化のための素材として機能していることが明らかになった。

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赤松(佐藤) 美和子比較文化学部准教授H27-H30

短期大学部

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研究種目等研究課題名研究代表者所属職名研究期間
(年度)
実施状況報告書・実績報告書研究成果報告書
基盤研究(C)分裂酵母新規DNA領域局在化RNA群の解析

分裂酵母新規DNA領域局在化RNA群の解析

分裂酵母の核内のDNA領域に局在する新規RNAについて解析した。新たに解析した6個のうち、5つは約700塩基内に、残りの1つは約2,700塩基内に局在化配列が存在することが明らかになった。先行して解析を進めているB1199については、B1199と相補的なRNA配列もDNA領域に局在することが明らかとなった。また、B1199の局在化配列の付加によってmRNAが核内に係留されることが示唆された。

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竹内(安東) 知子短期大学部
家政科
准教授H23-H27
「量産衣料のデジタル仮縫い工房」開発のためのベーシックパターンモデルの検討

「量産衣料のデジタル仮縫い工房」開発のためのベーシックパターンモデルの検討

既製服を簡便にカスタマイズするシステムの開発を目標に、人が着装した衣服をモデル化し、さらにコンピュータの中で直接操作できる衣服用のパターンモデルを生成することを目的とする.第一段階として身頃部分の着衣形状をモデル化し展開図よりベーシックパターンモデルを作る方法を検討した。女性48名(20~35歳)の体幹部の3次元計測データより着衣モデルを生成し、その展開図からベーシックパターンモデルを作り、ランドマークに基づいて相同モデル化した。主成分分析によりベーシックパターンモデルの個人差の分布を解析した結果、展開図を用いたモデリングの妥当性と、定量的に解析できる可能性を確認した。

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土肥 麻佐子短期大学部
家政科
准教授H27-H29
日本の繊維産業興隆期における女性労働者の労働意識と教養についての研究

日本の繊維産業興隆期における女性労働者の労働意識と教養についての研究

近代日本の繊維産業の発展を支えた女性労働者の労働意識を文献、聞き取り、アンケートにより調査した。女性労働者は、労働に対して不満を持っていない。貧困な生活環境から抜け出し、十分な食事が得られ、給金がもらえることで、労働意力を高めている。また、就学歴が高くなると労働への目的が明確になり、社内教育に参加し、生活に必要な教養を学ぶ時間が多くなっている。
現在、繊維産業興隆期を迎えているベトナムの女性労働者は、就学歴が高い傾向にある。そして、将来の生活に希望を持っている。以上の結果から更に専門的教育を大学教育で強化することにより、就労意識、教養は大学教育で補うことが可能であると考えられる。

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平井 郁子短期大学部
家政科
准教授H24-H27
(期間延長)
挑戦的萌芽研究欧米並びにアジアとの比較を介した日本近代文学及び映画における死の表象の再構築

欧米並びにアジアとの比較を介した日本近代文学及び映画における死の表象の再構築

日本近代文学及び映画が死をどのように表象し、時代に応じていかにそのイメージを変質させていったのか、同時代の欧米並びにアジアにおいて生産された表象との差異として歴史的に把握することにより、近代社会において消費される死の表象の意味を、明らかにした。換言すれば、本研究は、言語と視覚における、二重化された表象の不可能性を介して、近代における超越的な審級のイメージ形成を対象化する歴史的な試みであった。

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城殿 智行短期大学部
国文科
教授H26-H28

全国学校別 採択件数・配分額一覧表

※文部科学省ホームページ「 科学研究費助成金 配分結果」にて公表された資料を基に本学が作成しました。

大学

短期大学部