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【開催報告】データサイエンス学部 第2回シンポジウム「WiDS TOKYO @ Otsuma Women’s University~Next Generationへの招待状」

データサイエンス学部のシンポジウム「WiDS TOKYO @ Otsuma Women’s University~Next Generationへの招待状」が3月13日にウイングアーク1st株式会社で開催され、企業・高等学校・官公庁・一般の方(ZOOM視聴)など幅広い方々が参加しました。

本学では、昨年から「WiDS TOKYO @ Otsuma Women’s Universityプロジェクト※」を展開。同シンポジウムはその一環として開催し、今回で2回目となります。

※本学は2025年4月に「データサイエンス学部」を開設するにあたり、今後の「生成AI時代」においては、次の時代を担う若い世代をデータサイエンス・AI領域へ多数いざなうことが極めて重要であるとの認識から、スタンフォード大学の ICME(Institute for Computational & Mathematical Engineering)が創始したWiDS(Women in Data Science)プロジェクトと連携しています。本学がWiDSと連携するWiDSプロジェクトは、性別に関係なくデータサイエンス分野で活躍できる人材の育成を目的とし、現在はスタンフォード大学から独立した団体によって運営されており、世界各地でシンポジウム等の活動を行っています。

同シンポジウムは同学部の小野陽子教授による開会の挨拶後、パネルディスカッションの問題提起として、「生成AIの現在」をテーマに、齊藤 敦美氏(日本電気株式会社 アナリティクスコンサルティング統括部)が講演し、LLM(大規模言語モデル)の進化によって台頭した最新のAIエージェントの概念について解説されました。

講演:「生成AIの現在」(日本電気株式会社 齊藤 敦美氏)

続いて、「生成AI時代のデータサイエンス・AI教育~人間にしかできないこと?」をテーマに、齋藤 敦美氏(日本電気株式会社 アナリティクスコンサルティング統括部)、ドゥラゴ 英理花氏(聖徳学園中学・高等学校)、岡村 直子氏(昭和音楽大学 教授、学長特命補佐)、小野 陽子アンバサダー(モデレーター)によるパネルディスカッションが行われ、「人間に求められる非認知能力や批判的思考」や「失敗を恐れずに学び続ける探究型の姿勢の重要性」についてなど、今後のデータサイエンス教育について有意義な議論がなされました。

パネルディスカッション様子

後半では、「第2回ライトニングトーク・コンペティション」の結果発表・授賞式が執り行われ、「データサイエンスで、新しいSDGsを提案してみよう」をテーマに、アイディアや今後の抱負が全国から113件寄せられ、最優秀賞1件、優秀賞2件が発表されました。

結果および審査委員のコメントは以下のとおり。
※各受賞者の所属は2025年12月~2026年1月の応募時点での所属となります。

■最優秀賞
〇山脇学園中学校 宇佐美 はるさん、遠藤 柑奈さん
タイトル:「正しい情報をすべての人に」
▼審査委員からのコメント
・生成AIの発展を受けて、SDGsのゴールとして是非追加して欲しい提案だと思いました。背景を説明するためにアンケートを実施することで、より情報の重要性の説得力を増すだけでなく、データもしっかり分析されているのは素晴らしい取り組みだと思います。
・しっかりとした想像力と身近な気づきを組み合わせ、その想像を単なる自分の想像ではなく、エビデンスとしてデータを使って証明されていたことはとてもポイントが高かった。

■優秀賞
〇武蔵野大学 鷲巣 かなはさん、吉岡 万里奈さん、山本 瑞希さん
タイトル:「脳を資源」を守れ~AIとの不公平な競争を終わらせるために~
▼審査委員からのコメント
上手なストーリーテリングと説得力のある標語の畳みかけで、大変説得力のあるプレゼンテーションでした。Save Our Attentionという新たなSDGs目標、本当にあっても良いように思います。一方で,根拠となるデータの中で、高所得国のうつ病率が高い、というのはグラフからすぐには理解しにくかったです。また、今回の提案にはうつ病率は特に必須ではないように思いますが、いかがでしょうか。

〇聖徳学園高等学校 沈 彩元さん
タイトル:「多文化社会を可視化する次世代SDGsの提案」
▼審査委員からのコメント
組織の文化的性を図るインデックスは既に存在していますが、それを超えて社会の多分化共生の度合いを図る 独自のインデックスを提案されたことは評価が高かったです。次のステップとして、具体的に多文化共生インデックス:MCIのための データを誰がどう収集し、この指標をどう社会に広めて活用されるようにするか、そのための資金はどうやっ て確保していくかを是非考えてみてください。提案されたインデックスが日本社会で活用される日を楽しみにしています。

※ライトニングトーク審査委員
•小木 しのぶ氏((株)NTTデータ数理システム)
•小原 愛氏(一般社団法人 Japan Innovation Network)
•瀧澤 美奈子氏(科学ジャーナリスト、日本科学技術ジャーナリスト会議副会長)
•細谷 夏実氏(大妻女子大学 社会情報学部)

また、今回のライトニングトーク・コンペティションがSDGsをテーマとしているため、嶋﨑田鶴子氏(有限会社トップリバーアカデミー社長)から特別講演と題し、「日本の農業が抱えるデジタル化の遅れ」や、「食料安全保障を守るためのデータサイエンスやDX導入」について解説されました。

嶋﨑 田鶴子氏(有限会社トップリバーアカデミー社長)

続いて、2つの協賛団体のセッションがあり、「NEC(写真左)」からは、松山奈々氏(アナリティクスコンサルティング統括部)が、「データサイエンティストの仕事や役割、生成AIの可能性」について説明されました。本シンポジウムの会場としてお貸しいただいた「ウイングアーク1st株式会社(写真右)」からは、坂根遥氏(BDE Strategic Business Unit PMM室)が、AIが急速に普及する現代においてソフトウェアと人間が果たすべき新たな役割について説明されました。

最後に、今川新悟氏(文部科学省 高等教育課 専門官)から講評があり、「AIが効率化を担う中で、人間は『問いを立てる力』や『対話力』といった独自の価値を磨くべきであり、失敗を恐れず未知の課題を楽しむ教育環境が重要です。また、文系・理系の枠組みを超えた『文理分断からの脱却』を重要課題として掲げ、数学や理工学への心理的障壁をなくすことがデータ活用の基盤にもなります。最終的には、初等教育から高等教育までの連携を通じ、客観的なデータ分析に基づいた提案力を持つ人材を育成し、2030年に向けた社会の変革を推進していきたい」と会が締めくくられました。

今川 新悟氏(文部科学省 高等教育課 専門官)