被服学科
学科紹介
「被服と人間・社会・環境との関わり」を総合的に学ぶ
被服学科では、被服の素材から最終製品にいたる企画・設計・造形・ビジネス領域までを理解すると同時に、被服と人間・社会・環境との関係を理解することにより、本当の価値を見出し、自ら考え行動する女性を育てます。
学びの特徴
学科のポイント
POINT.1
被服の全領域を基礎から専門まで学ぶ
被服分野の基礎からデータサイエンスの視点なども取り入れた専門的な内容まで段階的に学びます。自分で経験し理解する参加型授業が中心です。
POINT.2
2年次から2コースに分かれ専門性を高める
「被服学コース」はアパレル産業におけるスペシャリストを、「ファッション環境マネジメントコース」はより広範囲なビジネス領域で活躍できる人材を育成します。
POINT.3
企業とのコラボや実習で実践的に学ぶ
被服造形実習室や材料実験室、染色実験室など専門的な学びを深める環境を完備。展覧会見学や企業・外部団体との連携活動も活発に行います。
学びのフィールド
被服に関する幅広い知識と技能を習得して、より深く学ぶことができます。実践的な科目を多数用意しており、1年次は学科基盤科目を、2年次以降は各自の関心に応じてコースに分かれ専門的に学びます。コースは2年次進級時に選択します。
学びのTOPIC
授業紹介
衣服造形の手法であるドレーピングにより、人台に直接布を当て、体型に沿わせてゆとりを入れ、美的効果を判断しながら行います。身頃原型や袖・衿(えり)、スカートなどの基本的シルエットを学びます。
代表的な分析機器の測定原理をはじめ、測定から得られるデータの取り扱いや可視化について学びます。さらに、実際に機器を用いた実験を通して、原理とその使用法を理解し、データの解析をします。
ファッションやインテリア、デザインの各分野に密接する色彩の基礎理論を、色彩科学の見地から修得します。色彩検定2・3級の配色、パーソナルカラーなどについて学習し、中には色彩検定1級を取得する学生もいます。
カリキュラム
※資格関連科目については資格関連科目(諸課程科目)ページで確認してください。
時間割の例
卒業後の進路
主な就職先
【試験・検査機関】カケンテストセンター/ボーケン品質評価機構【教員】埼玉県教育委員会/千葉県教育委員会/東京都教育委員会/神奈川県教育委員会/新潟県教育委員会/つくば市教育委員会【製造】伊藤園/JUKI/スズキ/TDK/トンボ/ラコステ ジャパン/脇木工/ワコール【卸売・小売】赤ちゃん本舗/アダストリア/アルページュ/イトーヨーカ堂/宇仁繊維/エドウイン/極洋/クロスプラス/ケリングジャパン グッチディビジョン/三陽商会/しまむら/JFE商事鉄鋼建材/セシール/タキヒヨー/タペストリー・ジャパン/TSIホールディングス/ディーゼルジャパン/トゥモローランド/西川/ファイブフォックス/フェイラージャパン/ブルーブルーエジャパン/ベイクルーズ/マーク ジェイコブス ジャパン/マッシュホールディングス/ムーンバット/モリリン/ユザワヤ商事/ラルフ ローレン/ルイ・ヴィトンジャパン/レリアン/ワークマン【建設】大成建設/三井デザインテック【運輸】ANAエアポートサービス/ANA沖縄空港/JALスカイ【金融・保険】信金中央金庫/千葉信用金庫/水戸信用金庫/共栄火災海上保険/住友生命保険/明治安田生命保険【不動産・物品賃貸】旭化成不動産レジデンス/コーユーレンティア/高見/三井住友トラスト不動産【生活関連サービス】八芳園【サービス】宝塚舞台【公務員】埼玉県小川町/静岡県三島市
※過去3年分から抜粋
主な進学先
大妻女子大学大学院
※過去3年分から抜粋
取得できる資格
科目履修で取得できる資格
- 高等学校教諭一種免許状(家庭)
- 中学校教諭一種免許状(家庭)
- 博物館学芸員
- 1級衣料管理士(テキスタイルアドバイザー)
- レクリエーション・インストラクター
目指せる資格
- 繊維製品品質管理士(TES)
- 知的財産管理技能検定
- 販売士検定
- 色彩検定
- きもの文化検定
- ファッションビジネス能力検定
- ファッション販売能力検定
卒業研究テーマ
- 色打掛の製作と源氏物語にみる重ね色目
- 衣服環境問題の現状とこれから――古着活用による解決に向けて
- ウェディングドレスの制作――アイヌ民族の文様「モレウ文」を活用して
- 着ぐるみの研究――着ぐるみの種類による衣服気候の違い
- 服飾史からみる日本のメイド服デザインの変遷
- 生成AIによるSFアイドルグループ「Strelitzia」のブランディング
- 若年女性に選択される着物―― 街歩き向け着物レンタルの流行から
- 植物由来のポリ乳酸繊維の抗菌効果
- インナーウェアへの関与と購買行動の研究――若年層女性を対象とした実証分析
※2023年度テーマから抜粋
卒業生の声
株式会社バロックジャパンリミテッド
目﨑 夏海さん 被服学科
2020年3月卒業/千葉県立柏の葉高等学校出身
アパレルプレスとしてブランドの魅力を発信しています
――被服学科を選んだ理由を教えてください。
ファッションが好きでしたが、高校生の段階では将来の仕事にする決心がついていませんでした。そのため、服飾関連だけでなく、語学やパソコンの基礎などほかの分野も幅広く学べる4年制大学を選びました。その上で、製作の知識やスキルに加え、ファッション業界のマーケティングやビジネスについても学びたかったので、本学科への進学を決めました。
――大学ではどのようなことを得ましたか。
アパレル業界で働いていた教授から、教科書に載っていないリアルな話を聞いたり、特別講師として授業を行った有名ブランドのプレスの方から、仕事内容ややりがいを詳しく教えていただいたりと、貴重な学びを得ることができました。また、繊維など素材に関することや製作の基礎といった衣服の学びのほかにも、教養、パソコンスキルなど一般的に役立つ知識を身につけることができ、将来、アパレル業界に進まなくても社会で活躍できる自信がつきました。
――大学で力を入れて取り組んだことを教えてください。
部活動(服部)です。衣服の製作は授業でもありましたが、自由な発想でつくれる部活動は楽しかったです。3年次の春休みには、地域の子どもたちの夢を叶えるというイベントで小さな子ども用のドレスを製作しました。大人とはまったく違う子どもの寸法に苦労しながら、仲間と協力しながら取り組みました。
――現在の仕事内容を教えてください。
現在、riendaというブランドのプレスを担当しています。主な業務は撮影関連や衣装リースです。ブランドのイメージづくりやメディアに取り上げてもらうための準備になります。プレスの仕事は華やかなイメージがありますが、実際は細かな作業が多いです。それでも、準備してきたことが結実する展示会や、メディアを通じて自分が推した商品が売り上げを伸ばしたときには大きなやりがいを感じます。
――仕事を選んだ理由を教えてください。
幼い頃から洋服が好きで、大学1年次から卒業までずっとアパレルショップ店員のアルバイトをしていました。その中で、好きなブランドについて店舗やSNS、雑誌などで見かけるブランドの世界観やその魅力を誰かに伝えたい、知ってもらうきっかけをつくる仕事がしたいという思いが高まり、プレスを目指すようになりました。卒業後は店舗の販売職からスタートしたのですが、プレスの仕事をしたいという希望を伝えていたところ、2年後に今の職場に配属されることになったのです。
――今後の目標や抱負を教えてください。
仕事上でさまざまな指導をしてくださる先輩や上司のように、部署を越えて頼られるプレスを目指しています。また、「このブランドといえばあなただよね」と社外の方々にも思っていただける存在を目指します。そのために、ブランドの世界観を表現する言葉や見せ方、SNS戦略など、知識やアイデアの引き出しを増やしていきたいです。
――大妻女子大学への進学を考える高校生にメッセージをお願いします。
もし、アパレルプレスになりたいと思うなら、早めに動くとよいでしょう。世の中はどんどん進んでいくので、「やりたい!」という声を上げることでチャンスをつかめるかもしれません。この仕事では、勢いや熱意も大切です。また、本学科はファッションについて幅広く学べ、現場に詳しい先生からリアルな話を聞くことができるので、目指す道を見つけたり、環境をつくったりすることができると思います。