児童学科 児童学専攻
専攻紹介
子どもとともに「いる」「つくる」「生きる」
学科創設56周年、児童臨床研究センター開設32周年の伝統を生かし、発展し続ける子ども分野を深く理解することのできる学科です。保育・教育・生活・社会において子どもを原点に、専門家として広く活躍する人材を育成します。大切にしたいことは、子どもへの理解、行動力、そして洞察力です。
学びの特徴
専攻のポイント
POINT.1
理論と実践の往還で学ぶ
子どもを理解するために、子どもと直接触れ合う機会が豊富にあります。入学直後から保育園などを見学し、座学で学んだ理論を現場で確認。理論と実践を繰り返すことで、実社会で通用する実践的な学びが身につきます。
POINT.2
子どもを取り巻く社会課題に向き合う
多様化する社会において、子どもを取り巻く環境や家族間の在り方の変容などについて学びます。子どもの環境整備に必要な福祉学、教育学や心理学など関連する多くの学問についても学びながら社会課題の解決力を養います。。
POINT.3
人間形成の過程を見つめ、子どもの心、人の心を知る
「発達・臨床心理学」「教育・保育学」「児童文化」「児童福祉」の4つの領域を柱としたカリキュラムで学び、子どもへの総合的な理解を深めます。
学びのフィールド
学科コア科目と専攻別科目から、子どもへの総合的な理解を深め、保育士、幼稚園教諭といった専門職として活躍する人材を育成します。理論と多彩な実践活動を通し、少子化の時代の児童学の可能性を探ります。
学びのTOPIC
授業紹介
保育内容の理解と方法は、保育実践、とりわけ、音楽表現や造形表現の側面から総合的に学びます。実際につくったり、動かしたりしながら体験的に学びます。
山梨県北杜市で行う、さまざまな自然やものに触れ、感じ、考える校外での活動です。普段の生活で、多くのものや情報に触れていることで失いつつある「感覚を研ぎ澄ます経験」を通して、保育者としての感覚を養います。
カリキュラム
※資格関連科目については資格関連科目(諸課程科目)ページで確認してください。
時間割の例
卒業後の進路
主な就職先
【保育所】千葉県/板橋区/江戸川区/葛飾区/千代田区/宇都宮市/横浜市/あいのもり保育園/赤坂山王保育園/WITHホールディングス/えがお三橋保育園/風の丘めぐみ保育園/風の子保育園/厚生館福祉会/さくら保育園/至誠学舎立川/渋谷東しぜんの国こども園/白百合愛児園/新栄保育園/砂原母の会/生長の家神の国寮/清遊の家/たちばな保育園/千葉寺保育園/チューリップ保育園/どろんこ会/なの花会/にじいろ保育園/東浜幼稚園/ベネッセスタイルケア/みつばち保育園/明徳土気保育園/もこもこ保育園/茂呂塾保育園/遊愛保育園 【認定こども園】青葉幼稚園/浦安こども園/太田東保育園/風の谷こども園/佐倉城南幼稚園/しらゆり幼稚園/登戸幼稚園/桃瀬幼稚園 【幼稚園】足立つばめ幼稚園/鬼高幼稚園/川崎さくら幼稚園/国立ふたば幼稚園/木の実幼稚園/清和幼稚園/東京ゆりかご幼稚園/中瀬幼稚園/プリンス幼稚園/矢切幼稚園/芳野学園附属幼稚園/四街道旭幼稚園 【製造】東レ 【金融】東京東信用金庫 【医療・福祉】東京都社会福祉事業団 【公務員】栃木県警察/千葉県/足利市/柏市/袖ケ浦市
※過去3年分から抜粋
取得できる資格
科目履修で取得できる資格
- 保育士(国家資格)
- 幼稚園教諭一種免許状
- ️図書館司書
- ️博物館学芸員
- 児童の遊びを指導する者(任用資格)(保育士資格の取得が条件)
- 児童指導員(任用資格)
- 家庭教育相談員基礎能力
- レクリエーション・インストラクター
卒業研究テーマ
- 児童文化財としてのパネルシアター
- 保育の環境と主体性
- 子どもの「やりたい」を形作る保育者の援助について
- 施設職員の重度知的障害児と関わるうえでのやりがいと難しさ
- 子どもを認める言葉・行動に関する考察
- 実習日誌の指導における現状と課題
- 保護者が地域に求める子育て支援
- 幼稚園・保育園の異文化交流の現状
- ひとり親家庭で育った子どもの成長における心情の変化
- 共生社会を目指すための一般企業の取り組みに関する研究
※2023年度テーマから抜粋
卒業生の声
ひだまり保育園
多田 光希さん児童学専攻
2022年3月卒業/東京都私立駒込高等学校出身
子どもの姿を捉え共に成長できる保育士を目指しています
――児童学専攻を選んだ理由を教えてください。
保育士と幼稚園教諭の両方の資格取得を目指せるからです。さまざまな体験を通じて子どもの視点を学べるカリキュラムが多いところが魅力でした。また、保育士や幼稚園教諭だけでなく、多分野への就職の選択肢が多い点にも惹かれました。
――現在の職種を志望した理由を教えてください。
大学入学時は保育士になりたいという明確な意志はありませんでした。しかし、4年間、専攻の授業や実習を通じて子どもの発達、絵本、異文化、遊びなどさまざまな視点から理解を深め、新しい発見を得ることができ、子どもが持つ豊かな感情に触れたことで、保育者として向き合っていきたいと思うようになりました。保育士と幼稚園教諭の両資格を持っていますが、保育園での実習の方がより自分らしい保育ができたので、保育士の道を選びました。
――現在、どのような仕事に取り組んでいますか。
保育園で年少、年中、年長の幼児異年齢クラスの担任をしています。日中の保育活動に加え、クラスの運営計画、子どもの育ちを振り返る書類作成や行事準備などさまざまな業務を行っています。
――仕事のやりがいを教えてください。
この園の保育方針は、子どもがやりたいと思ったことを全力で一緒に考えていくというもの。子どもが主体となった遊びが展開され、園庭でどろんこになって自然を体験したり、子どもの興味をさらに深めるための工夫を考えたりといったことに日々取り組んでいます。子どもと一緒に過ごすことで、ふとしたことに成長を感じる瞬間があり、やっていてよかったと思えます。
――大学での学びはどのように生かされていますか。
見たままの子どもの姿ではなく、子どもから出る言葉、行動の根本は何なのかを考えたりする視点を学び、子どもの姿を捉えることに生かされています。例えば、子どもが電車で遊んでいる映像を授業で見た際、最初は楽しそうに遊んでいるという表面的なことしか捉えられなかったのですが、先生から「なぜ、そう思う?」といった問いを投げかけられ続け、徐々に子どもの内面まで見つめるようになり着眼点が変化しました。今でも常に一人ひとりの子どもの発言や行動に目を向けるように心がけています。
――印象に残る学びはありますか。
子どものような経験をして、子どもがどう感じているかを理解する「子どもとからだ」という授業です。傘を差さずに雨の中を歩いたり、寝転がって夜空の星を見たりして、自然の中で自分が興味を持ったことを他の学生と共有し、みんなで話し合いました。子どもになりきり、子どもの感覚を思い出す取り組みは新鮮で、面白いものでした。実際に今、葉っぱの色や匂い、感触など自然の中にあるものに興味を示す子どもは多く、その気持ちを理解することに役立っています。
――今後の目標や抱負を教えてください。
専攻での授業や実習を通じて子どもと向き合い、さまざまな感情を知り、新しい発見を得ました。一人ひとりの子どもの様子を捉える力は学生時代に習得できたので、今はその先の展開となる、子どもの力を発揮させること、クラスをまとめていくことを意識しています。今後も関わる子どものことを精一杯考え、共に成長していきたいです。