児童学科 児童学専攻
専攻紹介
子どもとともに「いる」「つくる」「生きる」
学科創設55周年、児童臨床研究センター開設31周年の伝統を生かし、発展し続ける子ども分野を深く理解することのできる学科です。保育・教育・生活・社会において子どもを原点に、専門家として広く活躍する人材を育成します。大切にしたいことは、子どもへの理解、行動力、そして洞察力です。
学びの特徴
専攻のポイント
POINT.1
理論と実践の往還で学ぶ
体験的に学べる科目が多く、保育現場での体験や実習などの経験を通して、実社会で通用する実践的な理論の獲得を目指します。
POINT.2
少子化の時代だからこそ、新しい発想で児童学の可能性を探る
保育を中心としながら、そこから広がる子ども、そして人間について多様な角度から捉え、理解するための「児童学」を学びます。
POINT.3
人間形成の過程を見つめ、子どもの心、人の心を知る
「発達・臨床心理学」「教育・保育学」「子どもと文化」「児童福祉」の4つの領域を柱としたカリキュラムで学び、子どもへの総合的な理解を深めます。
学びのフィールド
学科コア科目と専攻別科目から、子どもへの総合的な理解を深め、保育士、幼稚園教諭といった専門家として活躍する人材を育成します。理論と多彩な実践活動を通し、少子化の時代の児童学の可能性を探ります。
学びのTOPIC
授業紹介
保育者養成基礎演習では、保育者としての基本的な素養と心構えを身につけることを目指します。幼稚園実習や保育園実習に向けて子どもと関わる経験を得るほか、保育者としての仕事の現状についても学んでいきます。
山梨県北杜市で行う、さまざまな自然やものに触れ、感じ、考える校外での活動です。普段の生活で多くのものや情報に触れていることで失いつつある「感覚を研ぎ澄ます経験」を通して、保育者としての感覚を養います。
カリキュラム
※資格関連科目については資格関連科目(諸課程科目)ページで確認してください。
時間割の例
卒業後の進路
主な就職先
【保育士】千葉県/足利市/印西市/狭山市/藤沢市/船橋市/横浜市/板橋区/江戸川区/葛飾区/千代田区/WITHホールディングス/鬼高幼稚園/風の子保育園/北小金グレースこども園/くらき永田保育園/こどもの森/至誠学舎立川/新栄保育園/砂原母の会/千葉寺保育園/チューリップ保育園/つぼみ会/東部若葉保育園/豊川保育園/どろんこ会/長須賀保育園/ナチュラルスマイルジャパン/日本保育サービス/ハルムこどもえん/ひだまり保育園/ベネッセスタイルケア/みつばち保育園/もみの木保育園太子堂/茂呂塾保育園/RISSHO KID’S きらり/稚松保育園【保育教諭】あざみ野白ゆり幼稚園/彩の調こども園/風の谷こども園【幼稚園】浦和こばと幼稚園/太田東保育園/葛飾こどもの園幼稚園/上平井幼稚園/銀鈴幼稚園/さくらい幼稚園/佐倉城南幼稚園/しらゆり幼稚園/神明幼稚園/多摩幼稚園/第二姉ヶ崎幼稚園/にしはら幼稚園/登戸幼稚園/日の丸幼稚園/船橋ひまわり幼稚園/武蔵野東学園/矢切幼稚園/八潮幼稚園/芳野学園附属幼稚園【情報通信】GMOインターネットグループ【公務員】栃木県警察
※過去3年分から抜粋
取得できる資格
科目履修で取得できる資格
- 保育士(国家資格)
- 幼稚園教諭一種免許状
- 図書館司書
- 博物館学芸員
- 児童の遊びを指導する者(任用資格)※保育士資格の取得が条件
- 児童指導員(任用資格)
- 家庭教育相談員基礎能力
- レクリエーション・インストラクター
卒業研究テーマ
- 0歳児の遊びの起因とその場面における保育者の関わり
- 自然保育を活かすための保育者の動き
- 保育中において「甘え」はどのように生起するのか
- コロナ禍に求められる子育て支援とは ―保護者に焦点を当てて―
- 過疎地域における子育て支援の現状と課題
- 低年齢時のごっこ遊びにおける保育者の援助
- 子どもを支える母親の心情の変化―吃音症の子どもを持つ母親の事例―
- 日系アルゼンチン人のライフヒストリー ―幼少期から結婚・出産・子育てを通して―
- 親子で作るジオラマ遊園地
※2022年度テーマから抜粋
卒業生の声
ひだまり保育園
多田 光希さん児童学専攻
2022年3月卒業/東京都私立駒込高等学校出身
子どもの姿を捉え共に成長できる保育士を目指しています
――児童学専攻を選んだ理由を教えてください。
保育士と幼稚園教諭の両方の資格取得を目指せるからです。さまざまな体験を通じて子どもの視点を学べるカリキュラムが多いところが魅力でした。また、保育士や幼稚園教諭だけでなく、多分野への就職の選択肢が多い点にも惹かれました。
――現在の職種を志望した理由を教えてください。
大学入学時は保育士になりたいという明確な意志はありませんでした。しかし、4年間、専攻の授業や実習を通じて子どもの発達、絵本、異文化、遊びなどさまざまな視点から理解を深め、新しい発見を得ることができ、子どもが持つ豊かな感情に触れたことで、保育者として向き合っていきたいと思うようになりました。保育士と幼稚園教諭の両資格を持っていますが、保育園での実習の方がより自分らしい保育ができたので、保育士の道を選びました。
――現在、どのような仕事に取り組んでいますか。
保育園で年少、年中、年長の幼児異年齢クラスの担任をしています。日中の保育活動に加え、クラスの運営計画、子どもの育ちを振り返る書類作成や行事準備などさまざまな業務を行っています。
――仕事のやりがいを教えてください。
この園の保育方針は、子どもがやりたいと思ったことを全力で一緒に考えていくというもの。子どもが主体となった遊びが展開され、園庭でどろんこになって自然を体験したり、子どもの興味をさらに深めるための工夫を考えたりといったことに日々取り組んでいます。子どもと一緒に過ごすことで、ふとしたことに成長を感じる瞬間があり、やっていてよかったと思えます。
――大学での学びはどのように生かされていますか。
見たままの子どもの姿ではなく、子どもから出る言葉、行動の根本は何なのかを考えたりする視点を学び、子どもの姿を捉えることに生かされています。例えば、子どもが電車で遊んでいる映像を授業で見た際、最初は楽しそうに遊んでいるという表面的なことしか捉えられなかったのですが、先生から「なぜ、そう思う?」といった問いを投げかけられ続け、徐々に子どもの内面まで見つめるようになり着眼点が変化しました。今でも常に一人ひとりの子どもの発言や行動に目を向けるように心がけています。
――印象に残る学びはありますか。
子どものような経験をして、子どもがどう感じているかを理解する「子どもとからだ」という授業です。傘を差さずに雨の中を歩いたり、寝転がって夜空の星を見たりして、自然の中で自分が興味を持ったことを他の学生と共有し、みんなで話し合いました。子どもになりきり、子どもの感覚を思い出す取り組みは新鮮で、面白いものでした。実際に今、葉っぱの色や匂い、感触など自然の中にあるものに興味を示す子どもは多く、その気持ちを理解することに役立っています。
――今後の目標や抱負を教えてください。
専攻での授業や実習を通じて子どもと向き合い、さまざまな感情を知り、新しい発見を得ました。一人ひとりの子どもの様子を捉える力は学生時代に習得できたので、今はその先の展開となる、子どもの力を発揮させること、クラスをまとめていくことを意識しています。今後も関わる子どものことを精一杯考え、共に成長していきたいです。