人間関係学科 社会学専攻
専攻紹介
身近な事柄を手掛かりに、社会の在り方を広く深く学ぶ
社会学は、フィールドワークや文献を通して、私たちを取り巻くさまざまな事象にアプローチしていく幅の広い学問です。ファッションや恋愛、アニメなどの若者文化から、家族、地域社会、国際関係といった多彩なテーマまで、社会学的に考察します。
学びの特徴
専攻のポイント
POINT.1
身近なことが学びの対象
SNS、アイドル、LGBT、ゲーム、ヤングケアラー、ファッション、恋愛・結婚など若い世代の関心ごとをはじめ、家族や人口問題、グローバル化や国際関係など社会で話題となっていることをテーマに研究することができます。
POINT.2
社会学のスペシャリストによる少人数制教育
学び・研究対象が幅広い社会学の各分野のスペシャリストが教員として名を連ね、10〜20人程度の少人数制のセミナーで指導に当たります。学生は少人数での学びによってコミュニケーション力や協働する力を磨くことができます。
POINT.3
社会調査を究める
1年次の「基礎統計学」「社会調査講義」、2年次の「社会調査及び演習」、3年次の「社会調査特論」で、アンケートやインタビューの調査技法を体系的・実践的に学習。所定単位修得で「社会調査士」の資格が取得できます。
学びのフィールド
社会問題、文化、女性の生き方など、社会において生じているさまざまな事柄を学びます。こうした多岐にわたるテーマを広く、また深く考えていくために、社会学の理論と調査技法を1年次から学んでいきます。
学びのTOPIC
授業紹介
主に戦後の日本社会に着目してジェンダー概念を理解する科目です。ジェンダーをめぐる「常識」がいかに形成され、維持・再生産されているのかを考察します。
文化人類学は、世界のさまざまな文化について学ぶ学問です。これを学ぶことによって、私たちとは異なる人間の在り方を知り、自分たちにとっての「当たり前」を見直せるようになることがこの授業の狙いです。
私たちは、なぜ流行や他者の目を気にし意識しながら衣服を身に着け、化粧をするのか、あるいはしなくてはならないのか。この授業では着飾ることの社会的意味を社会学的に考察します。
カリキュラム
※資格関連科目については資格関連科目(諸課程科目)ページで確認してください。
時間割の例
卒業後の進路
主な就職先
【建設】ダイダン/守谷商会【製造】アーレスティ/スズキ/住友化学/東芝/東ソー/トッパンインフォメディア/冨士ダイス/ヤマトプロテック【情報通信】NTTデータNJK/キーウェアソリューションズ/ソフトバンク/富士フイルムシステムサービス【運輸】伊勢湾海運/花王ロジスティクス【卸売・小売】アニエスベージャパン/LVMHファッション・グループ・ジャパン/山洋工業/システナ/住商メタルワン鋼管/ダイアナ/豊通ケミプラス/丸千千代田水産/三井物産プラスチック【金融・保険】東邦銀行/栃木銀行/山梨中央銀行/日本生命保険/明治安田生命保険【不動産・物品賃貸】東京センチュリー/トヨタモビリティサービス/三井不動産リアルティ/三菱地所プロパティマネジメント【専門サービス】創英国際特許法律事務所/日本不動産研究所【宿泊・飲食サービス】セルリアンタワー東急ホテル/星野リゾート・マネジメント【学校教育】東京都公立大学法人【医療・福祉】湘南鎌倉総合病院/日本赤十字社/練馬区医師会【複合サービス】東京むさし農業協同組合/横浜農業協同組合【サービス】オリックス・ファシリティーズ/JALナビア/JR東日本ステーションサービス/SocioFuture/日本司法支援センター/野村ビジネスサービス/三菱商事フィナンシャルサービス【公務員】防衛省/市原市
※過去3年分から抜粋
主な進学先
筑波大学大学院/明治学院大学大学院
※過去3年分から抜粋
取得できる資格
科目履修で取得できる資格
- 社会調査士
- 児童指導員(任用資格)
- 社会福祉主事(任用資格)
- 図書館司書
- 博物館学芸員
- レクリエーション・インストラクター
卒業論文テーマ
- 女性のライフコース選択を抑制する要因と解決策
- 離島出身者のライフストーリー
- 他人指向型がもたらす若者の瘦身願望
- ホームレスへの差別意識と自己責任論
- LGBTQ+映画から考える性的マイノリティの生き方について
- 化粧の社会的意味と歴史的変化
- まちづくりにおける観光の有用性
- 生理に関する教育と支援
- メンズ地下アイドルの世界
- マッチングアプリから考える現代の若者の恋愛
※2023年度テーマから抜粋
卒業生の声
ダイダン株式会社
佐久間 葵さん社会学専攻
2022年3月卒業/東京都私立八王子高等学校出身
専攻で得た本質を追究する力が社会を支える仕事に生かされています
――現在の仕事内容を教えてください。
オフィスビルや病院といった大型施設の電気や空調、給排水設備を施工する会社に総合職で入社し、技術管理部に所属しています。施工現場にいる社員からの指示を社内システムへ反映したり、工事の予算を管理することが主な仕事です。
――仕事のやりがいを教えてください。
オフィス、工場、商業施設、空港、駅など生活の中で当たり前のようにある施設の設備施工という、人の生活になくてはならない仕事に携わっている誇りを感じています。施工現場には日々動きがあり突発的な依頼も多いため、心がけているのは部署を越えた多くの人と連携して円滑に業務を進めること。現場の社員から長期にわたる工事が無事完了したと報告が入ったとき、大きな達成感があります。
――大学ではどのようなことを学びましたか。
ジェンダーや民族、情報化などさまざまな分野を学びました。社会に関するあらゆることが研究対象となる社会学の学びを通じて、身近なことに対する好奇心や探究心を育てることができたと思います。
――大学での学びは、仕事でどのように生きていますか。
チャレンジ精神を持って多様な仕事に取り組む姿勢に生きています。また、社会学では社会の現状を的確に把握するための社会調査が重要です。調査データの収集・解析を行う統計解析ソフトを使って仮説を検討する「基礎統計学」は今も印象に残っています。難解な部分もありましたが、先生やティーチングアシスタントの先輩方の親身な指導や解析で誤差が生じる原因を体感するフィールドワークなどを通じて、最後までやり抜く力を身につけました。物事の本質を追究する姿勢も備わり、自分の仕事の背景や理由を常に考えながら行うようにしています。
――社会学専攻の魅力を教えてください。
少人数の授業が多いので、受け身ではなく、先生との対話を通じて学びの理解を深められる点が魅力です。私は、大学進学の時点で将来像が明確ではなかったので、研究領域が広い社会学を専攻。おかげで、興味のある分野を見つけ、知見を広げることができました。また、多摩キャンパスは、落ち着いた雰囲気で勉強しやすい環境が整っていると思います。図書館にも社会学関連の専門書が多くそろっていて、文献調査などに役立ちました。
――学生時代に力を入れたことは何ですか?
学友会に所属し、3年次には会長を任され、全体を取りまとめる仕事をしていました。学友会は、前期と後期に大学内で活動している課外活動団体などを集め、総会を開くことが主な仕事です。総会に向けてやるべきことをメンバー間で分担するのですが、一人ひとり温度差があって、それを理解した上でうまく調整するように心がけていました。多くの学生たちと関わる機会があったので、コミュニケーション力が高まりました。
――今後の目標や抱負を教えてください。
今は先輩方から教わることが多いので、当面の目標は本質を見極め、自分で考え判断できるようになること。人の生活を支える仕事に真摯(しんし)に取り組んでいきたいです。