被服学科・中川ゼミ考案のきものバッグがグッドデザイン賞を受賞
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家政学部被服学科・中川麻子准教授の染色デザイン研究室が考案した「きものがシワになりにくい運搬用バッグ」が、2024年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞しました。
中川ゼミは、従来のきもの用バッグにあった「きものがしわになりやすい」「重い」などといった課題をクリアにするため、話し合いや試作、実験、きもの愛好者へのインタビュー調査等を重ね、きものを状態よくコンパクトに持ち運べる仕組みを考案。2022年11月に実用新案登録(実用新案登録第3240111号)された後、2023年10月には墨田区のバッグメーカー・筒井株式会社と高島屋との産学連携で商品化も実現しました。
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グッドデザイン賞は、国内外の企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの向上を図るとともに社会の課題やテーマの解決にデザインを生かすことを目的に毎年実施されており、きものバッグの特殊な構造による優れた機能性と性別や世代・体格を問わないデザインが高く評価されました。
きものバッグは、11月1日~5日に開催されたグッドデザイン賞展でも展示され、その様子をゼミ生ら26人も見学。制作には直接関わっていないものの、商品化に際しプロモーション活動に携わった4年生が感慨深い様子だった一方、3年生からは計算しつくされた構造に感心する声や「自分たちも選ばれるような商品を企画したい」との声が聞かれました。
11月5日には、有明の東京ガーデンシアターで授賞式が行われました。
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グッドデザイン賞審査委員の公開コメント:
きものを運搬する専用の鞄として、様々な利便性を配慮した点が評価された。きものを折り畳んだ状態で収納できることや、小物や履物まで、着付けに必要な道具を全て内包できて実用性が高い。見た目や仕様もシンプルで使いやすく、きものを愛好する方々にとって必要な、あるべき姿のデザインである。
中川准教授のコメント:
「きものバッグ」は2020年度卒業のきものが好きなゼミ生のアイデアからスタートしました。コロナ禍の影響もあり一度はストップしたものの、商品化して世の中に出すことができたのは、卒業生と現在のゼミ生の熱意に加え、これに応えてくださった高島屋さん、筒井株式会社さん、すみだビジネスサポートセンターの皆様の多大なるご協力とご支援があってこそです。この場をお借りして心より御礼申し上げます。
産学連携を経て、商品化、実用新案取得、そして国内のデザインアワードの最高峰の1つであるグッドデザイン賞を受賞できたことは、学生たちの大きな刺激と希望となりました。今後も学生とともに、被服とデザイン分野の両方から得られる学びを生かしたデザイン活動に取り組んでいきたいと考えています。
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