社会学科
学科紹介
多様な人々が共存する現代社会の動きを捉え、広く学び、深く思考する
社会学は、ジェンダー、セクシュアリティ、若者文化、メディア、親密性、家族、教育、都市、国際関係など、私たちを取り巻く事象にアプローチしていく幅の広い学問です。フィールドワークやインタビュー、アンケート、メディア・ドキュメント分析などの調査によって収集したデータを分析・考察することで、コミュニケーション力や社会と私のつながりを捉える力を養います。
学びの特徴
専攻のポイント
POINT.1
身近なことやアクチュアルなテーマから考える
アイドル、推し活、アイデンティティ、SNS、コミュニケーション、恋愛などの身近なことから、キャリア、ジェンダー平等、格差、犯罪、人口問題、グローバリゼーション、AIが社会に及ぼす影響まで、多彩なテーマが学びの対象となります。
POINT.2
社会調査を究めて、現代社会を多角的に理解する
1年次の「基礎統計学」「社会調査講義」、2年次の「社会調査及び演習」、3年次の「社会調査特論」で、アンケートやインタビューの調査技法を体系的・実践的に学習。所定単位修得で「社会調査士」の資格が取得できます。
POINT.3
社会学のプロフェッショナルによる少人数制で質の高い教育
少人数制のセミナーを1年次から実施。文献収集・講読、ディスカッション、分析・考察、プレゼンテーション、論文執筆などの方法・技術をきめ細かく指導。培われた知識と能力は、卒業後、幅広い職業で活用できます。
学びのフィールド
学びの3つの領域が新しくなりました。女性の生き方について学ぶとともに、多様性を重視し、それぞれの個性や考え方を認め合えるよう、いろいろな人々との共存可能性について学修します(ダイバーシティ&インクルージョン)。また、SNSなどを対象にしたメディア・ドキュメント分析方法も新たに加わりました。

学びのTOPIC
授業紹介
カリキュラム

※資格関連科目については資格関連科目(諸課程科目)ページで確認してください。
※下線が引かれた科目は新カリキュラムのため科目の詳細は社会学科ホームページで確認してください
時間割の例
卒業後の進路
主な就職先
【 建設】積水ハウス/ダイダン/前田建設工業/守谷商会 【製造】アーレスティ/共和電業/ケンコーマヨネーズ/スズキ/TDK/東芝/東ソー/日本鋳鉄管/冨士ダイス/ヤマトプロテック 【情報通信】NTTデータNJK/キーウェアソリューションズ/ソフトバンク/日本デジタル配信 【運輸】伊勢湾海運/花王ロジスティクス 【卸売・小売】アニエスベージャパン/LVMHファッション・グループ・ジャパン/山洋工業/システナ/シチズン・システムズ/住商メタルワン鋼管/ダイアナ/豊通ケミプラス/丸千千代田水産/三井物産プラスチック 【金融・保険】東邦銀行/山梨中央銀行/西武信用金庫/日本生命保険/東京海上日動火災保険 【不動産・物品賃貸】東京センチュリー/トヨタモビリティサービス/三井不動産リアルティ/三菱HCキャピタル/三菱地所プロパティマネジメント 【専門サービス】コナミグループ/創英国際特許法律事務所/日本不動産研究所 【宿泊・飲食サービス】セルリアンタワー東急ホテル/三井不動産リゾートマネジメント【学校教育】東京都公立大学法人/日本歯科大学 【医療・福祉】国立病院機構/湘南鎌倉総合病院/日本赤十字社/練馬区医師会 【複合サービス】東京あおば農業協同組合/東京むさし農業協同組合/横浜農業協同組合 【サービス】オリックス・ファシリティーズ/JALナビア/JR東日本ステーションサービス/日本司法支援センター/野村ビジネスサービス/野村不動産パートナーズ/三菱商事フィナンシャルサービス 【公務員】防衛省/市原市/鎌倉市
※過去3年分から抜粋
主な進学先
筑波大学大学院/明治大学大学院
※過去3年分から抜粋
取得できる資格
科目履修で取得できる資格
- 社会調査士
- 児童指導員(任用資格)
- 社会福祉主事(任用資格)
- 図書館司書
- 博物館学芸員
- レクリエーション・インストラクター
卒業研究テーマ
- 若年女性と外見至上主義
- メディアを通してみるアイドルビジネスについて
- 女性におけるセックスと性的主体性
- アセクシュアルの多様性
- 失恋の社会学序説
- 現代における少年犯罪
- 現代社会における女性のライフコース選択とその多様性
- 「お笑い」は時代によって変化するのか
- スクールカーストの中の人間関係
- 日本における格差問題
- 災害支援とソーシャル・キャピタル
- フェイクニュースが支配する世界
※2024年度テーマから抜粋
在学生の声
榛村 果穏さん社会学専攻 3年/静岡県立掛川東高等学校出身
身近な疑問を社会学の視点で捉え、考える面白さを実感しています
――専攻を選んだ理由を教えてください。
地元で自然災害があったとき、日頃から交流していた近隣の方々と協力して乗り越えた経験から、地域コミュニティに関心を持ちました。防災訓練やお祭りなどの活動に積極的に参加する意識はなぜ生まれるのか、都市部との地域差はあるのかという疑問を社会学の視点で明らかにしたいと考え、社会学専攻を選びました。オープンキャンパスで「若者の生きづらさ」「推し活」を社会の問題や現象として捉えて研究できると知ったことも後押しになりました。
――どのようなことを学んでいますか。
社会学の専門分野への理解を段階的に深めながら学んでいます。1年次は社会調査の目的や方法を学び、2年次には実際に調査・分析を行いました。私が選んだテーマは「どんな人が地域コミュニティに積極的に参加しているか」です。身近な問題がどのようなデータや根拠で裏付けられているかを社会学の視点からえることができました。「若者の恋愛観」がテーマの調査では、女子校出身、共学出身で意見が異なり、興味深かったです。
――専攻の学びから得られることは?
1年次から少人数制のセミナーがあるため、積極的に発言し、仲間と意見を共有することで、新しい価値観を吸収することができています。国際性や教養を深める機会も豊富です。ネイティブの先生と自由に会話ができる「TEP(Tama English Program)」で英語力を磨き、2年次にオーストラリア留学を経験しました。「地域文化理解I」の授業ではホスピタリティへの理解を深めるとともに、他大学の学生と交流する中で、発言力をブラッシュアップすることができました。
――今後の目標を教えてください。
社会学の学びで身につけた分析力を生かし、正しいか誤っているかだけではなく、その結果に至った過程や理由を考え、多角的に物事を見ていきたいです。また、大妻では誰もがリーダーを担う機会があり、そうした役割を務めることで自身のレベルアップが図れていると感じます。大妻だから得られた知識やスキル、経験を生かし、疑問や客観的な視点を持つことで新たな気づきを得て、発想を前向きに広げる人材になりたいです。
卒業生の声
日本デジタル配信株式会社
田城 聖子さん社会学専攻
2023年3月卒業/栃木県立小山西高等学校出身
番組を通じて地域を活性化。社会学の視点が役立ちます
――社会学専攻を選んだ理由を教えてください。
高校時代は放送部に所属し、ドキュメンタリー番組を制作していました。全国大会へも出場する中、扱う社会事象について関心を持つようになりました。社会学専攻を選んだのは、社会に関するあらゆることが研究対象となる社会学に強く惹(ひ)かれたからです。また、多摩キャンパスで開講されている「TEP(Tama English Program)」も入学の決め手の一つです。留学を視野に入れていた私にとって、英語のコミュニケーション力を伸ばせる環境も魅力的で、「大妻で社会学と英語を学ぶ!」と決めました。
――現在の仕事を選んだ理由を教えてください。
大学での学びや趣味を通じて、「映像」と「地域」に関心を持ち、当初は地元ケーブルテレビ事業者への就職を考えていました。業界研究を進めるうち、より広範囲で、さまざまな地域に携わりたいという思いが芽生え、日本全国のケーブルテレビ事業者と関わって各事業者のエリア情報を発信できる、日本デジタル配信株式会社での仕事を選びました。
――仕事のやりがいを教えてください。
当社はケーブルテレビ業界の持続的な発展を目指し、さまざまな事業に取り組んでいます。私の部署では地域活性化プロジェクト「satonoka」を推進し、ケーブルテレビ発の地域情報チャンネル「satonoka 4K/TV」を運営しています。このチャンネルでは、各ケーブルテレビ事業者のコミュニティチャンネルで放送している番組を編成し、地域の魅力を全国に発信しています。担当した番組が放送されると「次も頑張ろう!」という気持ちがわいてきます。また、番組やチャンネルの宣伝のためにイベントや広告の企画に携わることもありますが、普段から積極的にさまざまな情報をインプットして、そこからアイデアを出していくことが楽しいです。
――大学での学びはどのように生かされていますか。
多彩なコンテンツを扱うこの仕事は、多種多様な立場にいる視聴者の目線でものごとを捉えることが重要です。幅広い領域に触れる社会学を学んだおかげで、身の回りの事柄にアンテナを張って、興味や関心を具体的なカタチにすることが得意になり、仕事に生きています。
――印象に残っている授業について教えてください。
楽しかった授業から、大変だったけれど履修してよかったと感じるものまでたくさんあります。「基礎統計学」はその一つ。身近なものから関心のあるテーマを選んで、統計調査、分析、レポート作成を行いました。統計ソフトを使ったり、結果分析のために文献を探したりと当時は大変でしたが、テーマを深く学ぶきっかけにもなり、受講して本当によかったと思います。また、TEP(Tama English Program)で活用できる「English Lounge」は、ネイティブスピーカーの先生と自由に会話ができる交流の場です。在学中、ここに通うのが好きで、英語力を磨けただけでなく、コミュニケーションを取る楽しさや疑問を持つこと、発言することの重要性も学べました。専攻で学んだ経験を生かし、社会学に関するテーマで学内のスピーチコンテストに参加して、優勝したことは一番の思い出です。
――今後の目標や抱負を教えてください。
入社1年目から番組制作にも携わることができ、その面白さや大変さを知ることができました。目標は、自分が主体となって企画からしっかりと関わり、地域の魅力を全国に発信できる番組を制作して、多くの方に観てもらうこと。各地のケーブルテレビ事業者や視聴者の方々が、自分や誰かの故郷を好きになるきっかけをつくれるとうれしいです。
――大妻女子大学への進学を考える高校生にメッセージをお願いします。
「社会学」で何を学べるのか、イメージしづらいかもしれません。4年間の学びを経た今、私は「目の前のものはすべて社会学になり得る」と考えています。この専攻なら、きっと皆さんの「知りたい」「学びたい」が見つかるはずです。