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大妻女子大学で学生版KUG(帰宅困難者支援施設運営ゲーム)を実施致しました

2月22日(水)15時から本学千代田キャンパスにおいて、「学生版KUG(帰宅困難者支援施設運営ゲーム)」を対面形式にて実施しました。本企画は、令和3年度をスタート年度として令和5年度までの計3年間での千代田学共同提案事業の一環で実施するもので、災害大国である我が国において学生の防災に対する意識を向上させるだけなく、日常生活において学ぶ機会が少ない帰宅困難者支援施設をどのように運営するのかという点について学ぶことを目的としています。平成23年12月に、大妻女子大学は千代田区と「大規模災害時における協力体制に関する基本協定」を締結し、その中に「地域住民および帰宅困難者等の被災者への一時的な施設の提供」といった項目を含むことから、帰宅困難者支援施設の運営方法について机上で学ぶ事が出来る「帰宅困難者支援施設運営ゲーム(KUG)」を行いました。

当日の進行は、本事業の共同研究者である下坂 智惠教授(本学短期大学部 家政科 家政専攻)及び堀 洋元准教授(本学人間関係学部 人間関係学科 社会・臨床心理学専攻)が協働して行い、堀准教授のゼミ生8名と千代田区キャンパスコンソの教員・学生の計12名が3グループに分かれて実際にゲームに参加しました。まず初めに防災備蓄品倉庫・災害時の受入施設の見学を行い、次に堀准教授からKUGの概要説明があり、その後KUGを実際に行い、最後に進行役の先生方がフィードバックを行うという流れで進みました。

備蓄品倉庫見学の様子

KUGの概要説明を行う下坂教授と堀准教授

KUGでは帰宅困難者の情報を読み上げるだけでなく、怪我をしている、障がいを抱えているなど帰宅困難者が抱えている問題を説明し、どのように対処するか問いかける事で参加者に考えることを促すという工夫が行われました。また、参加者の間でも帰宅困難者の属性によって一時待機場所を変えるといった受入方針をあらかじめ作るといった工夫が見られました。

KUG実践の様子

KUG実施後、グループ別に気付いたこと、感じたことなどを自由に発表してもらい、参加者全員で問題点を共有しました。最後に、下坂教授から、「体験することで多くのことを学べたように思う。大妻女子大学では災害時に女性や子どもを受け入れることにしているが、男性を含む家族に対する対応や受け入れを断らざるを得なかった人たちに対して罪悪感を感じた等の意見を聞き、受け入れる施設として一定のルールを決めておく必要があると感じた」「複数回参加している学生はリーダー的存在となっており、KUGを実施した意義があった」と、また、堀准教授から、「帰宅困難者は避難者とは違い、通学先や外出先で被災したときになるもので、誰もがいつでもなり得るもの。KUGを体験することで、もし受け入れる側になったら何ができるか、そして何ができないかを学ぶ機会になったのではないか」といった振り返りがあり、「学生の視点による気づきは、教職員では思いもよらないものがあり、その発想を取り入れることができると“新しい防災”が生まれる可能性がある」と総括されました。参加者からは、「帰宅困難者支援施設運営に関する知識を知ることが出来た」「帰宅困難者を受け入れる際は何が重要で、何が必要か学ぶことが出来た」「避難所だけでなく帰宅困難者を受け入れる施設でも様々な方が存在し、どのような人を最優先で保護するか考えさせられる契機となった」といった意見が挙がるなど充実した内容となりました。

グループ別発表の様子