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令和2年度夏季集中講義「地域文化理解Ⅰ」を開催しました

 令和2年9月7日(月)から11日(金)の5日間、令和2年度夏季集中講義「地域文化理解Ⅰ」を千代田キャンパスG棟で開催しました。新型コロナウイルス感染防止にかかる対策を入念に講じ、京都女子大学からの受講生4名を含む30名が対面授業とフィールドワークを受講しました。
 「地域文化理解Ⅰ」は、東京という地域について本学の学生のみならず、協定校である京都女子大学の学生も受講できる内容を取り入れた短期集中型の講座として昨年度開設され、今年度で2回目の開講となりました。その概要・目的は、①東京の陸の玄関である「東京駅」とそこで働く人々の実態を知る、②東京の空の玄関である「羽田空港」とそこで働く人々の実態を知る、③メディア世界の中の日本および東京について学ぶ、④観光とおもてなし等の視点から探求するホスピタリティ精神を学ぶ、です。これらについて、(株)JALスカイ、東京ステーションホテル、文化放送からそれぞれ専門分野の講師をお招きし、座学講義とともに現地での実態見学(フィールドワーク)を加え、授業展開しました。講義に先立ち、大妻女子大学 井上美沙子副学長(地域連携推進センター所長)から開講の挨拶があり、その後、講義がスタートしました。

【開講挨拶(上段)と講義の様子(下段)】

 1日目は本講義の授業担当教員である玉井和博大妻女子大学非常勤講師による、「オリエンテーション(サービス&ホスピタリティ)」「観光立国への課題(世界&日本のホテル)」「グループディスカッションホスピタリティ産業の特殊性」」「DVD鑑賞(コンシェルジュの本質)」について講義がありました。受講学生からは、「サービスはトレーニングすれば誰でも身につけることができる確実なものであるが、ホスピタリティはマニュアル化できない個の感性・人間性による驚きのあるものであることを学び深く納得した。」「サービスはある意味で万人受けするものであることが大切でここまでやれば良いという一定の基準があるのに対し、ホスピタリティは相手の感性によるので基準のようなものがなく極めようとすればどこまでも際限なく極めることができると感じた。」などの感想がありました。

【講義の様子】

 2日目は東京ステーションホテル総支配人の藤崎斉氏から、「東京ステーションホテルの歴史と役割」「ホテルの業務と総支配人の役割」について講義があり、引き続き、東京駅丸の内駅舎の中にある東京ステーションホテルへ移動し、ホテルスタッフによる館内視察を含むフィールドワークが実施されました。最後に宿泊支配人の柘植奈央美氏からホテルマンとしてのこれまでの自身の体験談を交えた質疑応答がおこなわれました。受講学生からは、「ホテルを経営していくうえで他のホテルがまねできないような自分たちらしさを作り上げていくことが重要であると知り、このことは会社経営にとどまらず就職活動などにおいても自分自身が何をもっていて他人がまねできない武器をアピールすることが大切ではないかと感じた。」「案内してくださったホテルスタッフの方々の言葉遣いや立ち振る舞いが本当に美しく、いつの日かこのようなしぐさができるようになりたいと感じた。」などの感想がありました。

【講義の様子】

 3日目は日本航空のスタッフから「航空業界概論」について講義があり、続いて、JALスカイから国際パッセンジャーサービス担当スタッフの方々をお招きし、「JALスカイが目指すサービス」について講義がありました。受講学生からは、「挨拶や表情を少し変えるだけでもお客様からの印象がここまで変わるのかと実感すると同時にとても嬉しくなった。こういったところが接客業の楽しさ、やりがいなのだと思った。」「身だしなみや言葉遣いなどを教えていただきとても勉強になった。アイシャドウの色やチークの位置で与える印象の違いは、今後の自分の印象の与え方として研究したいと思う。」などの感想がありました。

【講義の様子】

 4日目は羽田空港で終日フィールドワークが実施されました。まず、JALスカイ代表取締役社長の屋敷和子氏から開講の挨拶があり、その後、同社の現場スタッフの方々から、ランプ(駐機場)見学・カウンター見学・ステーションオペレーション(運航支援業務)見学などがおこなわれ、「空港業務」「安全管理」について五感で体感する空港業務の数々を経験することができました。受講学生からは、「搭乗から離陸まで整備士・パイロット・管制官の間でさまざまなやり取り、チェック、安全確認が行われ、安全なフライトの実現にはさまざまなスタッフが関わっていることを理解した。」「安心安全を最優先にしながらも定時に出発、定時に到着するためには、何千人ものスタッフが関わっていること、そして、立場や役割に関係なくひとりひとりがプロフェッショナルであると感じた。また、自身の仕事を責任をもって遂行するだけではなく、スタッフ同士のコミュニケーションが大切だと思った」などの感想がありました。

【講義の様子】

 5日目は文化放送から報道スポーツセンター部次長の清水克彦氏をお招きし、「新型コロナウイルスと観光業界」「世界の中の日本」「超高齢社会の日本と景気低迷での就活」について講義がありました。受講学生からは、「社会に出る前に私自身が人としてどのようにありたいかを考えることに意識を向けようと思った。”社会の役に立つ”とはどういう意味なのかまだ十分に分かっていないが、就職活動を通して自分自身を見つめ直したいと思う。」「日中、日韓、日米の関係についてわかりやすく解説していただき、今後ニュースでこれらの国々のことが扱われたら以前よりも注目しようと思う。」などの感想がありました。最後に、玉井和博大妻女子大学非常勤講師から「新たな社会の在り方」について講義があり、今回の集中講義全体について総括されました。

【講義の様子】

~~ 最後に ~~  
 今年度の講義は、現下のコロナ禍により講義内容やフィールドワークの範囲について大きな制約を受けたなかでの実施となりましたが、京都女子大学からも初の受講生を受け入れることでき、受講生たちは皆一様に観光とおもてなしの視点からホスピタリティ精神を修得することができたものと確信しております。受講生にはこの講義で学んだこと、経験したことを今後の進路にぜひ活かしていただければと切に願っております。大妻女子大学は、これからも、京都女子大学との更なる交流・相互の発展に向けて努力を続けていきたいと考えています。
 末筆となりますが、講師をお引き受けくださいました協力企業3社の関係者の皆様方に心より御礼申し上げます。

<参考>

・京都女子大学と大妻女子大学との包括交流協定(2018年4月10日締結)

・東京ステーションホテルと大妻女子大学との連携・協力に関する覚書(2018年6月12日締結)

・文化放送と大妻女子大学との連携・協力に関する協定(2018年7月23日締結)

・株式会社JALスカイと大妻女子大学との連携・協力に関する協定(2019年4月3日締結)

 

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【集中講義イメージ動画】