さまざまな食文化をプロフェッショナルから直接学ぶ 令和6年度後期集中授業「地域文化理解Ⅱ」を開講
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1月24日、27~30日の5日間、今年度で最後の開講となる後期集中授業「地域文化理解Ⅱ」が行われ、協定を締結する京都女子大学から2人、本学から31人、合計33人の学生が受講しました。
この授業は、世界的に有名なオテル・ドゥ・ミクニ オーナーシェフの三國清三シェフが担当しており、世界や日本、地域社会の多様な食と食文化に関し、国内外の第一線で活躍する食のプロフェッショナルが登壇。講義と調理実習、フィールドワークを通じ、食についての基本的理解と価値観の醸成を目的に開講。受講学生たちは、7人の講師から、実際の調理法を学び、その料理を食べる体験を通じて、プロフェッショナルとは何か、食の文化的・地域的背景や社会的背景を探求します。
各日程の授業内容は次のとおり。
<1日目>
実施場所:千代田キャンパス
授業担当:三國清三/浅井拓也(Dining 33 Pâtisserie à la maisonチーフパティシエ)
講義「フランス料理の真髄」(三國清三)/調理実習及び試食(三國清三)/パティシエの基本技術(浅井拓也)/調理実習及び試食(浅井拓也)
授業内容:
三國シェフから、フランス料理の歴史や背景についての講義を受け、三國シェフの師アラン・シャペル氏へのオマージュを込めた「きのこのスープ、カプチーノ仕立て」の調理実習と試食を行いました。その後、オテル・ドゥ・ミクニの元シェフパティシエで、Dining 33 Pâtisserie à la maisonチーフパティシエ・浅井拓也氏から、パティシエの働き方、フランスでの体験についての講義を受け、「ウフアラネージュ」の作りの実習と試食を行いました。
<2日目>
実施場所:千代田キャンパス
授業担当:大塚佑子(アルモンデ料理家)
ビーガン&ベジの基礎知識とアレルギー対応食/ビーガンで簡単置き換え料理/発想の転換から生まれる平和の食
授業内容:
ビーガン、ベジタリアンの歴史とライフスタイルの講義の後、肉・魚、卵・乳製品を使わないビーガン料理として、豆乳を使用したマヨネーズで和えるポテトサラダと、肉の代わりに高野豆腐を使用したミートソースパスタ、コンソメを使用しないオニオンスープ、動物性食材を使用しないケーキを調理。続けて、発想を転換することで、食べ物がどのような未来を作るのかについての講義を行いました。
<3日目>
実施場所:千代田キャンパス
授業担当:平塚未来(服部栄養専門学校 日本料理専任教授)
日本料理の歴史について/日本人のうま味を極める/美味しいご飯と出汁の実践
授業内容:
日本料理の成り立ちについての講義が行われ、中国、韓国、日本で文化的な背景の違い、日本独自の風習などを学び、お箸の種類や持ち方、お椀の取り方といった作法を確認しました。学生たちは所作の一つひとつに込められた意味や歴史を学び、奥深い日本料理の世界に触れました。また、昆布、鰹節などの出汁の違いを実際に味わいながら比較。出汁の取り方、ご飯のおいしい炊き方を学び、「白飯」「海老真蒸椀」「水菜の浸し」を調理、実食しました。
<4日目>
実施場所:TOKYO TORCH 常盤橋タワー
授業担当:山川咲子・根神剛(三菱地所株式会社TOKYO TORCH事業部)/井上友美(三菱地所株式会社エリアマネジメント企画部マネージャー)
TOKYO TORCHプロジェクトの紹介・視察/食育を通じたまちづくりについて
授業内容:
東京・丸の内で建設中の「TOKYO TORCH」街区でのフィールドワークを行いました。人が働きたくなる街づくり、施設づくりはどのようにあるべきかといった、三菱地所が手掛ける地域連携の取り組みを座学で学んだ後、「TOKYO TORCH 常盤橋タワー」の施設を見学。食を通じたまちづくり事業や女性活躍支援事業についての説明を受け、学生たちは、隣接地に建設中の高層ビルで2028年竣工時には高さ日本一となる「Torch Tower」にあるといいと思える施設についてグループディスカッションを行いました。
<5日目>
実施場所:千代田キャンパス
授業担当:井上祐子(株式会社タイアップ・管理栄養士)/三國清三
ゆるやかに薬膳ごはん調理実習(井上祐子)/日頃の食事が薬膳ごはん(井上祐子)/総括及び料理人の社会貢献(三國清三)
授業内容:
井上講師から、薬膳の考え方、季節に応じた薬膳ごはんの献立等について学び、女子大生の冬の薬膳献立として、「クミンごはん」「ぶりのはちみつ生姜焼き」「ゆずかぶら」「山芋と豆乳のスープ」「しろきくらげのデザート」の5点を調理、実食しました。授業のしめくくりに三國シェフから、食育、復興支援、さまざまな社会活動を通じた料理人の社会貢献について講義が行われました。
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