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北前船ブランド普及に一役 家政学部3研究室

被服学科・大網美代子准教授ゼミ(ファッション造形学研究室)、ライフデザイン学科・宮田安彦教授ゼミ(ライフマネジメント研究室)、同学科・須藤良子専任講師ゼミ(工芸デザイン研究室)の3つのゼミが、宮田教授を代表とする「北前船文化研究チーム」を発足させ、一般社団法人北前船交流拡大機構と提携し、「女子大生による北前船文化の調査・企画プロジェクト」に取り組んでいます。

 

同プロジェクトは、2017年に日本遺産に認定された北前船を、「北前船ブランド」として普及させることを目的にスタートしたもので、女子大生ならではの視点や発信力を活用して都市部の若者に北前船文化を訴求したいとの要望があり、本学との連携が実現しました。

 

今回、同プロジェクトに携わったのは3つのゼミに所属する3年生。学生らは「北前船が渋谷にやってきた!」とのプロジェクトテーマのもと、首都圏在住の若年層への「北前船ブランド」の普及を目指して、北前船の積荷であった各寄港地の特産品を用いたPR手法を考案しました。数多くある特産品の中でも、大網ゼミは「衣料品」、宮田ゼミは「スイーツ(和菓子)」、須藤ゼミは「工芸品」のジャンルに絞り、2018年7月~2019年2月の約8カ月かけて、北前船の歴史や文化、地域や特産品との関連性について理解を深めながら調査・研究し、企画をまとめました。

渋谷の若者に向けた北前船のPR手法を提案 成果報告会

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2月5日に行われた成果報告会では、学生らが考案した企画を、北前船交流拡大機構や同機構に加盟している自治体などの関係者を前に、ゼミごとにプレゼンテーションしました=上写真

 

大網ゼミの学生らは、学内でのアンケートを通じて、若い女性が感じる“かわいい”とは何かについて分析し、その結果をもとに、「越中和紙」「松前町桜」「刺し子」「帆布」「ちりめん」を女子大生向けにアレンジしたアイテムを提案しました。

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(上段左から)越中和紙のガーランド、松前町桜のハーバリウム、刺し子のポーチ、(下段左から)帆布のエプロン、ちりめんのブラウス

 

 “船乗りたちが、北前船で一攫千金の夢への挑戦をし、寄港地で商品の売買をしながら夢を実現していく”という北前船の船乗りの物語をイメージしたスイーツを提案したのは、宮田ゼミの学生たち。物語を「一攫千金の夢」「蝦夷からの第一歩」「富と名声を得た船主」「舟箪笥に詰まった夢の結晶」の4つの場面に分け、それぞれの場面を、各地の特産品の和菓子を組み合わせて表現したスイーツを考案しました。

「一攫千金の夢」では、くずまんじゅう(福井県)と浮き星(新潟県)、金箔で一攫千金の夢を叶える野心を、「蝦夷からの第一歩」では、千石(大阪府)とゆかり(新潟県)を用いて、大阪から蝦夷の航海で利益を得たシーンを、「富と名声を得た船主」では、酒まんじゅう(鹿児島県)とわたもち(北海道)、きんつば(石川県)とかいちん(石川県)で当時活躍した船主2人を、「舟箪笥に詰まった夢の結晶」では、わり氷(石川県)、羽二重餅(福井県)、くずまんじゅう(福井県)、金花茶あめ(石川県)、りんず餅(石川県)、口どり菓子(北海道)、稲ほろり(福井県)、えがらまんじゅう(石川県)の8種類の和菓子を宝に見立て、宝の詰まった舟箪笥を表現しています。

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須藤ゼミの学生らは、高価で古風なイメージがある工芸品を若年層にもっと身近に感じてもらい、素材の価値を知ってもらうことを軸に、「うるし」「笏谷石(しゃくだにいし)」「和紙」「杢目金(もくめがね)」のアクセサリーへのアレンジを提案したほか、同プロジェクトのロゴマークも考案。北前船で連想されるイメージをワードツリー化して組み合わせながら、「船×コンパス」「海×波×菊×桜×麻の葉」「明治×待ち人×光」をイメージした3つのロゴマークを作成しました=下写真

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(左から) 「一攫千金の夢」、「蝦夷からの第一歩」、「富と名声を得た船主」、「舟箪笥に詰まった夢の結晶」をイメージしたスイーツ

 

参加した関係者らからは「思いつかないような若い発想と着眼点で大変勉強になった」「みなさんの提案を持ち帰って今後の活動の参考にしたい」といった感想が寄せられました。

なお、これまでの同プロジェクトの活動については、女子大学生による北前船文化の調査・企画プロジェクト公式ホームページをご覧ください。

 

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