お話を伺った企業:
株式会社ARISE analytics
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Interview #2
職業:IT・通信業界のデータサイエンティスト
学生時代の専攻は経済学。自身の祖父母が自動車での移動が必要な地方に住んでおり、高齢者の交通事故報道を他人事と思えなかったことから、「高齢化社会における交通事故の発生要因分析」を研究していました。
研究を通じて、さまざまなデータから導ける企画やアイデアを実行し、社会をよりよくしたいという思いが募り、2020年に新卒で株式会社ARISE analyticsへ入社。入社以来、コード決済サービス※の利用促進に向けたマーケティング支援に携わり、10人のメンバーを率いるチームリーダーも務めています。
お話を伺った企業:
株式会社ARISE analytics
KDDIグループの一員として、国内最大規模のユーザーデータを保有する強みや、データを読み解き・改善策を検討する技術力を持つ企業です。国内のさまざまな企業に対して、主に販促やマーケティング等に関するデータの分析・企画・提案・実行を提供しています。
今井さんの
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Q & A
Q1.
どんなお仕事に携わって
いるのでしょうか?
データを活用して、コード決済サービスの
マーケティング支援を行っています。
大手コード決済サービスの担当部門(以下、お客さま)に対して、サービスの利用データから得られる月・年齢・利用先などさまざまな項目・数値を分析し、より多くのユーザーにサービスを利用していただくための企画や提案を行っています。
例えば、コンビニで買い物をする際にコード決済サービスを利用し、その後しばらく利用をやめる人が多いと分かったら、コンビニで使った後にスーパーなどで使えるクーポンを配信するなど、ユーザーにサービスを使い続けたいと思っていただける企画を提案しています。
皆さんもご自身のスマートフォンアプリでクーポンやキャンペーンの通知を受け取ったことがあるかもしれませんが、その裏側で実は私たちのようにデータを扱う仕事が関わっているのです。
Q2.
お仕事をする中で
やりがいを感じる瞬間は?
データをもとに提案した行動が社会に反映されたときです。
データをもとに提案した行動が
社会に反映されたときです。
私たちのデータに基づいた分析や提案が、実際に世の中に公開・反映されたときですね。特に印象に残っているのは、コード決済サービスの利用状況データ(利用者数や利用者属性など)をお客さま自身で確認できるツールを提供したこと。以前は私たちの会社でデータ分析を行ってお客さまに報告し、企画を提案するという流れでした。ツール完成後はお客さまが利用状況をセルフチェックできる状態になったので「利用者数が減っているけれど、どう改善しよう?」など、より早く改善案を検討できるようになりました。結果、ユーザーに向けたアイデアを考えるスピードも速くなり、サービス全体の利用者数も順調に増えてきました。
大切なことはデータや分析を通じて、勘や経験に頼らず客観的になぜ必要なのかを導くことです。データから導きだせるものを進化させながら、世の中に必要な企画を発信して、結果につなげられることがとてもうれしいですね。今後もデータやデータサイエンスを通じて、世の中をよりよい方向へと変えていきたいです。
Q3.
どんな人がデータサイエンスに
向いていると感じますか?
物事に好奇心や興味を持てる人、
最後までやりぬく粘り強さがある人に
特におすすめです!
データサイエンスは社会の困りごとを解決するための手段です。身近な疑問や違和感に対して、そのままにするのではなく「なぜこんなことが起こっているのだろう?」「どうしたら解決できるのだろう?」と興味を持ち、自分なりに考えてみる好奇心が大切です。
そして、分析して終わりではなく、結果を社会に反映していく当事者意識が必要なので、最後まで諦めずにやり抜くことができる人にも向いていると思います。例えば、皆さんが学校や生活で感じた小さな疑問を「自分ならこう解決するかな?」と意識・行動してみると、データサイエンスの学びや社会でもきっと生きてくると思います。
Q4.
興味がありますが、「データ」と聞くと
難しそうで自分に挑戦できるか
不安です。
データの学びや活躍方法は、さまざま!
「言葉にできる力」や
「相手に分かりやすく伝える力」も生かせます。
データの学びや活躍方法は、さまざま!
「言葉にできる力」や
「相手に分かりやすく伝える力」も
生かせます。
実は私は昔から数学が大の苦手で、特に大学の統計学では苦戦することもありました(笑)。ただ、私には統計やデータを通して社会をもっとよくしたいという夢があったので、統計学など数学的な勉強は夢を実現するひとつの手段と考えて、乗り越えることができました。
また、「データ」や「データサイエンス」といっても世の中にはさまざまな仕事があり、自分の強みを生かせる場所があります。例えば、データを活用したプログラムを組む技術が得意な人もいれば、データ分析結果の活用方法やその必要性をお客さまに分かりやすく説明して、よりスムーズに企画を進めるのが得意な人もいます。私自身は、お客さまが抱える悩みから、何をどう解決したいと思っていらっしゃるのかをくみ取ることや、データ分析結果を専門知識がない方にも正確に分かりやすく言葉にすることが得意だと業務を通して実感したので、強みを発揮できるように経験を積んでいます。
こうした強みや力は、文系・理系、学校で習う科目の得意・不得意に関わらず、皆さんの中にもたくさんあるのではないでしょうか。
Q5.
データサイエンスを学ぶと
どんなよいことがありますか?
「勘」や「経験」の時代から、データに基づいて物事を考え、実行する時代が加速。
データサイエンスはもっと必要不可欠な時代になると思います!
「勘」や「経験」の時代から、
データに基づいて物事を考え、
実行する時代が加速。
データサイエンスはもっと
必要不可欠な時代になると思います!
これまでは何か事象が起きたときに人間の勘や経験から解決策を探ってきましたが、データサイエンスが普及することで、あらゆる物事がデータ(数字・事実)で見ることができます。例えば、コンビニの商品発注をデータ分析で最適化したり、電車の混雑状況を予測したりと、身近なところにもデータサイエンスは浸透してきています。近い将来、誰もがデータ分析に関する基礎知識を持つようになるのではないかと思います。
だからこそ、特に高い専門性を持つ、データサイエンスを学んだ人への期待はあらゆる業界・仕事でさらに高まるのではないでしょうか。また、今はまだ将来何をしたいかが定まっていなくても、データサイエンスを学ぶことで将来の選択肢や視野は広がるはずです。
少しでも面白そうと思ったら、ぜひ挑戦してほしいです!
Q6.
今後の目標を教えてください!
データやデータサイエンスの力で導ける問題や課題に
当事者意識を持ちながら、世の中をもっと良くしていきたいです。
データやデータサイエンスの力で導ける
問題や課題に当事者意識を持ちながら、
世の中をもっと良くしていきたいです。
世の中にはデータによって「もっとこうしたほうがいい」という改善策が見立てられていても、さまざまな事情で実行に至っていない問題や課題がまだまだたくさんあります。
だからこそ私は、データによって世の中に良い変化をたくさん起こせるように、一つひとつの問題や課題に当事者意識を持ちながら取り組んでいきたいです。