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創部10周年を迎えて TABLE FOR TWO代表・西田さん

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今年で創部10周年を迎えた本学課外活動団体「TABLE FOR TWO(テーブル・フォー・ツー)」(以下、TFT)。2008年4月に全国の大学で初めてTFTをスタートし、これまで学内外でさまざまな活動に取り組んできました。

TFTとは、ヘルシーで栄養バランスの良いTFTメニューを食べると1食あたり約20円が途上国の学校給食1食分として寄付されるとともに、寄付した人もTFTメニューで生活習慣病を予防できるという、双方にとってプラスとなる社会貢献運動のことです。

 

今回は、同団体の代表である人間関係学部人間福祉学科3年の西田七海さんに、現在の活動内容やこれまでの実績、今後の展望などについてインタビューしました。

誰でも簡単にできる社会貢献の仕組みを伝えたい

―「TABLE FOR TWO」は普段どのような活動をしているのですか。

西田さん(以下N):私たちは多摩キャンパスを中心に、現在、1年生32人、2年生7人、3年生11人の計50人で、主に学食で販売するTFTメニューの開発・提案や売上金全額を寄付に充てるTFTカフェの運営、大妻多摩祭での模擬店の出店などを行っています。こうした活動は創部当初から継続的に取り組んでいるのですが、今年からは外部にも目を向けた活動を新たに2つスタートしました。

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(左から)TFTカフェ、大妻多摩祭2018での模擬店の様子

 

―新たな活動とは何ですか。

N:1つ目は、ヤマト運輸が多摩市で行っている地域に密着した、くらしのサポートサービス「ネコサポステーション(通称:ネコサポ)」主催のイベントへの参加です。ネコサポは、地域コミュニティの活性化を目的に数多くのイベントを開催しており、私たちは7月の「永山夏祭り」で、地域の方々にTFT活動を紹介すべく準備を進めていたのですが、残念ながら台風接近の影響で中止になってしまいました。しかし、今回のつながりを生かして、今後も地域イベントに参加し、TFTの知名度を高めていきたいと考えています。 2つ目は、飲食店へのTFTメニュー導入の積極的な働きかけです。実は以前から「渉外班」はあったのですが、ほとんど機能していませんでした。そこで、まずは代表である私が飲食店に掛け合い、渉外の流れを自分自身で学んだ上で、メンバーに共有や指導を行いながら、「渉外班」の役割がしっかりと機能する体制作りを始めています。 今回、私のアルバイト先である「ダイニング小金井」にTFTメニュー導入を働きかけ、提案した「魚の三五八(さごはち)づけ」「鶏肉の三五八づけ」の2品をTFTメニューとして置いてもらえることになりました。三五八漬けとは、塩・麹・玄米を3:5:8の割合で、ぬか床として漬物にする山形など東北地方の郷土料理で、化学調味料での調理よりもヘルシーに食べることができ、お店では必ずどちらか注文される人気メニューとなっています。 今後は、メンバーで多摩地域を中心にTFTメニューを導入できそうな飲食店を探し、活動の範囲を広げていこうと思っています。

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(左から)手作りのメニュー表と魚の三五八づけ、鶏の三五八づけ

 

―学食のTFTメニューを考案しているとのことですが、実際にはどのくらい採用されているのですか。

N:「ヘルシーで栄養バランスの整ったメニュー」を軸に、定期的に多摩キャンパスの学生食堂を運営する「シダックス」に提案をしています。もちろんすべてのメニューが採用されるわけではなく、メンバーが考案した複数のメニューの中から、ミーティングで1~2個に絞り、シダックスの店長にプレゼンテーションして決定していきます。その年によって異なりますが、今年度は、提案した10品の中から「ピリ辛ゴマだれ☆冷しゃぶサラダうどん」と「野菜たっぷり焼きうどん」の2品が採用され、販売されました。現在は、次年度の前期に販売するメニューの考案に取りかかっています。

 

―西田さん自身、これまでの活動の中で印象に残っていることはありますか。

N:先ほども触れましたが、「ダイニング小金井」でのTFTメニュー導入です。オーナーに企画書を持っていき、一からTFT活動のこと、途上国の子どもたちのこと、先進国の現状について説明して、実際に導入に結びついたことは私にとってとても貴重な経験でした。導入後も、TFTの仕組みをまとめた手作りのポップを作成したり、お客さんとの対話の中で宣伝したりとPRを行い、次第にお客さんがTFTメニューを注文してくれるようになったときはとてもうれしかったです。 また、「おにぎりアクション」の輪が、周りの知り合いに広がっていったことも印象に残っています。「おにぎりアクション」とは、国連が制定した世界食料デー(10月16日)を記念し、食を通じて途上国の子どもたちに学校給食を届けるという取り組みで、期間中(今年は10月10日~11月20日)に、おにぎりの写真を撮影し、“#OnigiriAction”をつけてSNSに投稿すると、協賛企業から給食5食分にあたる100円が寄付されるというものです。私たちも毎年、おにぎりを持って集まり、写真を撮ってSNSに投稿するなどして協力しているのですが、私たちの投稿をきっかけに「私もやってみよう!」と多くの方が反応してくれました。 私は、新入生歓迎会で「誰でも簡単に参加できる社会貢献の仕組み」を知って感動し、この気持ちを周りの人にも伝えたくて「TABLE FOR TWO」に入ったので、TFTメニュー導入もおにぎりアクションも、入部当初に思っていたことがじわじわと実現できている気がしてとても面白いです。

 

―創部10周年を迎えたとのことですが、これから「TABLE FOR TWO」を続けていくうえで、大切にしていきたいことはありますか。

N:「みんなで助け合う」ということです。これは今も大切にしていることで、一人では60点のパフォーマンスしかできなくても、チームなら120点の力を出すことができると私は考えています。代表だからといって私一人がすべてを仕切るのではなく、みんなで話し合い、一緒に取り組んでいく。今は、一つひとつの活動や企画ごとにリーダーを決め、誰もが主体的に関われるような運営を心がけています。みんなの意見を吸い上げながら企画を増やしていき、後輩たちにもどんどん活躍してもらいたいです。

 

―最後に今後の展望や目標があれば教えてください。

N:学内でTFTの知名度上げるために、もっと学校全体を巻き込んだ取り組みをしたいと考えています。ちなみに今は、大妻学院創立110周年に関連して“110人でおにぎりアクションをする”という企画を検討中です。ほかにも、購買部とコラボしたり、学生や教職員に参加してもらうイベントを開催したりして、寄付数を増やすとともに、大妻を盛り上げていきたいです。


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