お知らせ - 2017年

健康的な間食「ヘルシースナッキング」とは 食物学科・青江教授に聞く ,

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最近目にする「ヘルシースナッキング」という言葉をご存知でしょうか――。

ヘルシースナッキングとは健康的な間食などとも呼ばれ、ダイエットや健康維持につながる効果があると世界中で注目されています。

肥満におよぼす食事を中心に研究を進め、森永製菓が先月発売した新ブランド「ヘルシースナッキング」の監修に携わった家政学部食物学科・青江誠一郎教授(写真)に解説してもらいました。


――ヘルシースナッキングとはどういうものですか。

青江:「ヘルシースナッキング」は1日に食べる回数を増やし、極度な空腹を作らないようにするというもので、科学的な研究成果がベースになった新しい食生活の考え方です。

2015年に英国の研究者が米国・英国の40代の男女2,385人を対象に食事回数と肥満度の関係を解析し、1日の食事回数が6回以上の人は4回未満の人と比較して総摂取カロリーが14%、BMI(体格指数)が6%低く、「1日に食べる回数が多い人の方が総摂取カロリー量が少なく、肥満度も低い」と、栄養学術誌で報告しています。

 

――なぜ食事回数を増やすとカロリー量、肥満度が下がるのでしょう。

青江:食事の回数が少なく食事の間隔が長く空くと、糖質が不足し、空腹感をもたらす「遊離脂肪酸」が大量に出てきて、1回の食事で食べ過ぎ、総摂取カロリー過多になる傾向があります。またこの遊離脂肪酸は血液中の糖を筋肉でエネルギーとして使う機能を鈍らせるため、体が太りやすい状態にもなります。食事の回数を増やして間隔を短くすれば遊離脂肪酸の過剰分泌を防ぐことができ、1回の食事で取るカロリーも自然に減らすことができるのです。

 

――ヘルシースナッキングを実践する際のポイントを教えてください。

青江:ポイントは①「食物繊維」と「たんぱく質」をしっかり補充すること、②食べるタイミングは午後2~3時頃、③目安は1日200kcal、の3点です。

遊離脂肪酸は糖質を摂取すると減少するため、ヘルシースナッキングを行う際にはある程度の糖質が含まれたほうが良いでしょう。ただし血糖値を急上昇させてはいけないので、糖質の吸収を緩やかにする「食物繊維」が豊富に含まれる穀類や豆類などが望ましいと考えられます。それに加えて、体を作るのに欠かせない「たんぱく質」が多いものを選ぶとさらに良いでしょう。

ヘルシースナッキングのタイミングについては「BMAL1(ビーマルワン)」というたんぱく質が関係します。BMAL1は体内時計の調節のほか、脂肪を蓄積する酵素を増やすという働きがあります。BMAL1の生成量は昼過ぎの午後2時から3時頃が最も少なくなるため、この時間帯に間食をしても脂肪が蓄積されにくいのです。また、夕食前に間食をとることで、夕食を食べ過ぎないようにセーブすることも期待できます。

カロリーの目安は農林水産省が作った「食事バランスガイド」で示されている「菓子・嗜好(しこう)飲料は1日200kcal程度」がひとつの参考になります。ただ、間食でとった200kcalは、3食から引くことが大切です。


――最後に在学生、卒業生そして受験生に一言お願いします。

青江:これまで女性にとって間食は「体に良くないこと」と思われていましたが、ヘルシースナッキングのポイントを守れば、健康にも美容にも良い効果が望めると思います。間食は気分転換やストレス解消にもなりますので、うまく取り入れてくださいね。