お知らせ - 2013年

「俳句生活の楽しみ」…短大国文科・安藤先生◆次回LCEは12/14◆【終了】

第7回LCE講義 大妻女子大学短期大学部国文科・安藤恭子教授(写真左上)が11月22日、千代田キャンパス図書館で、2013年度第7回ラーニングコモンズ・イベント(LCE)として「俳句生活の楽しみ―季語を生きる、季語を生かす」をタイトルに講演しました。
 近代文学研究を専門とし、『宮沢賢治<力>の構造』(1996年朝文社刊)で第20回日本児童文学学会奨励賞を受賞した安藤先生は、1990年より作句を始め、2008年に句集『朝餐(ちょうさん)』(ふらんす堂刊)を出版。イベントでは、俳句を取り入れた生活についての講演後、参加者たちはクイズを通して俳句鑑賞を実践しました。

 冒頭、安藤先生はイベントタイトルにもある「俳句生活」について触れ、①自然の一部である自己を意識する②季節・時のうつろいを知る③変化し、失われてゆくからこそ日々生活をただやり過ごさず大切にしていこうとする④日常の詩を俳句という器に盛る―ということが「俳句」の持つ力を生かした生活だと述べました。
 次に「太陰太陽暦」と「歳時記」について説きました。太陰太陽暦は明治の初めまで日本で使用されていた暦です。季節を正しく示すためのものとして、1年を24等分に区分けして季節に対応する言葉をあてた「二十四節季(にじゅうしせっき)」、各節季をさらに3つに分けた「七十二候(しちじゅうにこう)」があります。イベント当日の22日は一般的には初冬、二十四節気では「小雪(しょうせつ)」、七十二候では「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」で、季語だと「小春日和」であることを先生は紹介し、日本には季節を表現する言葉が豊富にあり、それをまとめたものが歳時記なのだと説明しました。
 続いて参加者は冬の名句を鑑賞した後、より俳句に親しむために先生が用意した穴あきクイズに挑戦。1問目は次のとおり。

【問】時計屋の時計〔 〕の夜どれがほんと   久保田万太郎
【選択肢】春 夏 秋 冬

 最初に指名された参加者が「春。春のぼんやりとした暖かさが、いろんな時間を指している時計の曖昧さを表していると考えました」と解答すると、他の参加者から「夏。『夏の夜の夢』で」「木の葉が落ちる音と時計の針の音があうと思うので秋」、「秋の夜長と言うけれど、夜の時間が実際に長いのは冬なのでは」…と次々に発言が飛び交い、静かな雰囲気ながらも議論はヒートアップ(答えは「春」)。参加者は2問目以降もさまざまな解釈を出し合いながらイメージの多様性を楽しみ、先生が「俳句を作った人が選んだその言葉の季節感だからこそ、成り立つ鑑賞があるということを楽しんで欲しい」と締めくくってイベントは幕を閉じました。(図書館・川上美香)

次回は森岡教授が「『ロシア』ってどんな国!?」を講演 12/14

ロシアHP用 次回(第8回)は、文学部コミュニケーション文化学科長・森岡修一教授が「<『ロシア』ってどんな国!?> ―多民族国家の『マトリョーシカ』―」のタイトルで12月14日(土)午後2時から千代田キャンパス図書館ラーニングコモンズで講演します。詳細はこちらをご覧ください。