お知らせ - 2013年

日本初の「女子学生向け営業人材養成プログラム」を開設 ―今秋からはパイロットプログラムも

寺石教授 大妻女子大学の学部横断型マネジメントスクール「大妻マネジメントアカデミー(OMA)」では、2014年度より日本初の「女子学生向け営業人材養成プログラム」を開設します! 対象は学部3年生と短期大学部1年生。
 また、これに先立ち今秋から現3年生を対象に、パイロットプログラム(試行的プログラム)がスタートします。詳しくはOMAホームページをご覧ください。

 本プログラムの概要と目的について、キャリア教育センター・寺石雅英教授=写真=から次のとおりご寄稿いただきました。

なぜ営業なのか?

 大妻女子大学が営業人材教育に力を入れるのは、大企業を中心に営業職として女性を積極的に起用したいというニーズが急速に高まっているからです。法人営業を中心として、女性の方が男性よりも商談がうまく運び、成約に至る可能性も高いことが、さまざまな分野で証明されてきたからで、今後この傾向はますます強まっていくことが予想されます。目の前に大きな活躍の場が用意されているのに、この絶好のチャンスをみすみす逃す手はありません。
 さらに、営業で通用する人材は、人事、商品開発、秘書、接客など、他のどのような仕事においても優れたパフォーマンスが期待できることも、本学が営業人材教育を強化する理由の1つです。営業という仕事の本質は、「相手が抱える課題や問題点を探り出し、その解決策を提案するとともに、それを通じて継続的な信頼関係を構築すること」にありますが、こうした能力はビジネス上のあらゆる局面において必要とされるものだからです。
 このように営業に必要な能力や資質を身につけることは、将来的に営業の道に進むか否かにかかわらず、自らの活躍の場を広げ、人間的魅力を向上させることにつながるのです。

養成する人材像

 「女子学生向け営業人材養成プログラム」が輩出するのは、営業の即戦力ではありません。企業による1年程度の社内教育で完成形の営業職に仕上がる「準即戦力人材」です。多くの企業は、新卒の社員を一人前の営業職に仕上げるまでに3~4年を要するのが一般的で、この間に要する給料と人材育成費用は少なく見ても1000万円を超えてしまいます。もし育成期間を1年程度に短縮できる「準即戦力人材」が大学から供給されるとすれば、企業にとってのメリットはきわめて大きいのです。
 即戦力ではなく準即戦力を目指すからこそ、本プログラムでは、先を急いで実践的な営業テクニックを詰め込むことはせず、それらのベースを形成する以下6つの素養や資質にじっくりと磨きをかけることに力を注ぎます。 

①他人を喜ばせること/楽しませることに最高の幸せを見出す価値観
②「この人は何かが違う」と相手に思わせる自己演出力(オーラ創出力)
③誰とでもどんな場面でも、楽しい雰囲気や信頼関係を構築できる場のマネジメント力
④相手の本音を引き出し、自分の言いたいことを的確に伝えられるコミュニケーション力
⑤相手の思考スタイルや行動スタイルを見抜き、それに合わせた対応ができる人間観察力
⑥相手が直面する状況を客観的に分析し、有効な課題解決策を提案するための問題解決力

プログラム開発と指導体制

OMA授業 一般に「営業センスは先天的な要素によって占められる部分が大きく、後天的に育成するのはきわめて難しい」と言われます。確かに、営業に向いている性格を「明るくガッツがあり、口が上手くて何を言われても決してめげずに…」などと定義したとすれば、内向的で口下手な人が努力してそういう人間になろうとするのは至難の業かもしれません。しかし、営業で成功している人の多くは、実はそういうタイプではないのです。自分からは積極的に話さず相手の話をひたすら聞くタイプ、緻密な分析資料をもとに丹念に説明するタイプ、今にも泣き出しそうな顔で懇願するタイプなど、成功者のタイプはさまざまです。
 そこで本プログラムでは、「学生が100人いれば100通りの営業スタイルがある」の基本スタンスのもと、きめ細かな個別指導・グループ別指導によって、自分自身に最も適合した、他人には絶対にマネのできないオリジナルな営業スタイルを身につけることを目指します。
 画一化された営業スタイルを志向する社会人対象の営業研修が多い中、本プログラムがまったくそれとは異なるアプローチを選択できるのは、営業や人材開発の世界の第一線で活躍中のプロフェッショナル12名によって組織された「プログラム開発チーム」が検討を重ねて練り上げてきたプログラムだからです。このメンバーは、プログラムの開発のみに携わるわけではなく、講義や個別指導を行う講師陣にも加わることで、その教育現場での感触をプログラムの継続的なブラッシュアップに繋げていくことになります。

卒業後のアフターフォロー

 本プログラムの最も大妻らしい家族的な雰囲気に満ちた部分は、有能な人材を社会に送り出すだけでなく、卒業後のアフターフォローも継続的に実施することかもしれません。
 営業職は業務の性格上、さまざまな理由から熱意が空回りしたりスランプに陥ったりすることが多いものです。こうした状況に直面した卒業生のメンタリングやさらなるレベルアップを図るため、本プログラムの卒業生が初めて社会にデビューする2016年度からは「社会人向け営業人材強化プログラム(=アフターフォロープログラム)」を併設する予定です。これによって、営業職を目指して本プログラムに取り組む学生には、安心感や信頼性が付与されるとともに、企業や社会に対しては、本学が責任を持って人材を育成し、卒業後まで品質保証を行うことを明確に宣言したこととなります。

  積極的にチャレンジすることで、自らの潜在力を発見するとともに、それを大きく育てていただきたいと思います。本プログラムの成果と今後の展開を大いにご期待ください。